昨年、古いトライアンフのシートを張り替えました。

その方が、突然やってきて「シートの先端を伸ばしたからウレタンを乗せて張り替えて欲しい」

と、表皮の方もこの物に縫い足して良いからね って置いていきました

真っ直ぐな先端を100㎜程伸ばして、センターがUの字で切り欠いてあります。

聞くところ、自分で切って、グラスファイバーで成形して伸ばしたそうです。

本当に上手に作ってあります。

先端部分を切って縫い足してくて構わないと言われても、シートの一部分をはがして

シートが張り付いたまま、ミシンの針下まで入れて、振り回して縫製することはできません

また、そんな継ぎ足したシートってどうなんだう・・・???

ウレタンを継ぎ足して型紙を作り、縫って、カバーリングは特に難しいことではないので

新しいカバーを作り張り直して、約束の納期より早く仕上げて連絡しました。

引き渡しの時に、色々と聞きました。

元のシートはドカティで、トライアンフに乗せてレースに出ると言うことです。つけたり

シートフレームは単に先端を継ぎ足しただけでなく、バッテリー&配線の干渉部分を

削ったり、盛ったり、ステーを位置決めしてつけたり・・と苦労したそうです。

私のところに来るバイク乗りは建築、土木、貴金属などの職人さんが多く、自分でできることは

自分でするこだわりの方が多いんです。勉強になります。

 

 

 

最近、色んな方から、張り替え、オリジナル家具などの相談があります。

その対応をしていたら、布地だけでなく本革も各種、手配できるようになってきました。

私のところでは、張り替え、新規品に関しては、革の染色、シボ加工などをサンプル帳(サンプル端材)で

検討していただきます。

そこで、問題は、発注の方法です。

基本的に手配は、牛皮の半裁(1頭の半分)です。もちろん、個体差で面積はもちろん、形や、傷など、

届いてみないとわかりません。(単価は10センチ角を1デジという単位で、10センチ角が幾つ入っているかで決まります。)

縫い合わせして、革の風合いが異ならないよう採り面積が不足しないよう、何裁で発注しようか・・・悩みます。

今回は、大判の裁断型紙のソファなので余裕をもって、メインパーツ4枚分、4裁分で用意しました。

ところが、1枚だけ、色が濃く見えますよね・・・?

急遽、もう一枚を手配するはめになりました

念のため、型紙サイズ(770*850)が入るものを って、お願いしました。

しかし、なかなか、そのサイズが入る個体革がなく、微妙ですが、この一枚なら・・と送ってもらいました。

想像するに、オレンジ色の革はあまり注文がなく、小さめの個体を優先して染色しているのかと思いました。)

 

届いた革は、縫い代が少し欠ける部分がありましたが、なんとか型入れして切り出しました(苦笑)

濃いめの革に比べ、薄い色は染色はロットが異なると微妙に色がブレるということを学びました。

しかし、端材が本当にもったいない・・・細かいパーツをたくさん縫い合わせたデザインの方が、

手間が懸かっていても、実際は、革の無駄が無くて、安いって場合がある現実を知っている人は少ないだろう・・・

 

7年以上前にJB23ジムニーを張り替えました。

型式から言えば、JB23より前に張り替えてもよかったJA11ジムニーのシートが入ってきました。

依頼内容は、生地は似たような感じで、おまかせで

ヘッドレストはそのままで

背の「WILD WIND」のレザーロゴは移設してほしい

カバーが破れ、ウレタンが欠損している箇所は盛り直してほしい  

などです。

ヘッドレストステーの差し込みブッシュを割らずに外すため、カバーを背の方をまくり上げて

ウレタンにスリットを入れて先端をつまんで、無理に引っ張らず、押し上げます。

その前に、メイン側のコーナーの引き込みベルトとメインのワイヤーも外さなくては

まくり上げることはできません

そうです カバーをはがす作業が見過ごしされますが、張る作業より時間がかかります。

長年、高温、零下、多湿が繰り返され、表皮、ウレタンだけでなく、樹脂の劣化、ネジ周りのサビなど・・・

ばらした後、組付けできるように慎重な作業になります。

また、組付けの順番、カバーの縫製の順番や、まとめ方など、覚えておいたり、写真に残したりしておきます。

ウレタンの補修、復元は以前のバイク等のブログの投稿と同じなので省略(苦笑)

依頼のラベルの移設縫製ですが、左右、上下の位置のバランス、そして運転席、助手席が同じバランスで

あることが、とても大切です。

これは、型紙をデータ化して各裁断品パーツをレーザーカットしたので、縫製は作業基準を守って縫製すれば

必然的に同じものになります。

助手席のリクライニング機構(後部席から乗り降りのための引っ張りワイヤー)で悩みましたが

なんとか、完成しました。

某メーカーの35年ほど前のスポーツカーの端切れ生地・・・

大切に保管していた物がようやく役にたちました