お世話になっている茨城笠間市キャンピングカー製作のKMS様より

ベッドの製作依頼です。

荷台を10枚のパネルでフルフラットになるように敷き詰めるようです。

ボディに合わせ、そして変形、組み合わせ活用にあわせ設計した形状の20㎜合板を

佐川急便で直送してもらい、依頼内容を確認しました。

50mm厚チップウレタン+30㎜厚軟質ウレタン+化繊綿の3層構造で、生地は

シンコールのザ・モケットの生地で全周パイピング仕様でということです。

何度か一緒に製作をしているので、大体のことはこれで理解できますが

パネルの裏表(左右の配置)を勘違いすると大変なので、型紙図面を

PDFでラインで送り確認をとって生地の裁断にかかります。

毛足のあるモケット生地ということで起毛の方向も合わせないといけませんね。

直角のパネルの組み合わせになるのですが、全周パイピングということで

90度の角が苦戦します。硬い芯材で10アールで縫製するのですが起毛も

含めシワが残ってしまいます(苦笑)

キャンピングカーということで、寝るだけでなく、食事など変形する時に

各パネルを移動、収納するので、裏布も気を使ってみました。

今回の反省点

各々のパネルをシワが無いようにキレイに張ることを意識して張って、並べてみると

パイピングラインの高さがバラバラで平面がきれいに出ない部分がありました。

つまり、パイピングで仕上げるとマットの角がパイピング芯で主張して

良いアクセントになるのですが、張りの微妙な引き具合で、パイピングの高さが

違ってきます。そして、大小の色んなパネルの組み合わせになると、そこのバラツキが

目立ってしまいます。

深みにハマらない程度で、張りの引きを緩めたり、強めたりと微調整をして

本日引き渡しました。

以前にランドローバーの張り替えや、ケータハムのインパネパネルの

張り替えをした人の紹介で、ホンダX11のシートの張り替えが入ってきました。

シート本体は良い状態で張り替える必要はない物でしたが、聞くところ

イベントで使うから、スペシャルなものにしたい! ということです。

丸みのあるボリューミーなタンクに合わせて、丸みのある縫い合わせで

他に無いような物にして欲しい、ということです。

シンプルなシートにマスキングテープを貼って、色んなラインを

確認しました。

黒単色のシートを、黒、ダークブラウン、ベージュの3色の組み合わせに・・・

という、今までに作ったことのない仕様です(苦笑)

大まかなラインは打ち合わせで確認したのですが、いざ、カバーを剥がして

ライン取りしてみると気になる所が出てくるので、いつものように、型紙作成の

パソコン画面の写真を、何度か画像やり取りして調整します。

ダブルで入れるステッチ糸もこだわり、左右色違いで、しかも5番と言う太さの

糸で目立つようにします。

ダブルステッチ用2本針ミシンの糸を変えて縫えば良いようですが、これが

問題です・・・

上の画像を見たように、シングルステッチの黒糸が、ブルー糸とブラウン糸の

ダブルステッチステッチが斜めに交差したところから、黒糸とブラウン糸の

ダブルステッチと変わっていきます。

3色の生地の調達も、色調を優先すると生地の馴染みも微妙に異なり、

縫い合わせ箇所の張りシワも気を使いましたが、やはり、ステッチ交差部は
パソコン画面の様にはいかず少し残念(苦笑)

 

縫製工程では縫いはじめ、縫い終わりは左右同じ進行(回転)方向になるため、

BMWのキドニーグリルのように縫製ラインをきれいに、左右揃えるのは、

型紙、裁断、縫製の3点がきれいに揃っていないとできません。

そこの所はきれいに仕上がったと思います。

た昔前、縫製工場がまだ元気だったころ、どこの工場にも、一人や、二人

腕のよう縫製工がいた物です。

それでも靴を縫ったことがある人は、ほとんどいないと思います。

硬くて立体的な靴は一般的なミシンでは縫う事が出来ないため、八方ミシンという

細い筒状のアームで、なおかつ、行き止まりになっても、押さえの向きを変えて

縫い方向を八方向、自由に進むことができるミシンです。

特殊すぎるミシンです。

以前の投稿記事で登山靴の修理で使ったミシンです。

このミシン、出番が少ないので、とりあえず縫えるという程度でホコリがかぶっている

状態でした。

希少なミシンだからこそ、何かできないだろうか?

ということで、使いやすく、さらに程度よく手入れして、あきらめている工程に

チャレンジできるようにすることにしました。

手回しだと、どうしても片手でしか素材を保持できないという初歩的なことから

ということで、モーター作動にしました。

久しぶりに触るので構造を確認するように各部位を最調整しました。

端布で色々、試縫いして、内履きのスリッパに革にレーザーマーキングしたラベルを縫い付けてみることにしました。

ミシンを直せて、使い方のわかっていても、作業として縫えるかは別のものです。

素材を縫い進んで、向きを変えるのは素材でなく、押さえ・・・・

同じところに立っていると、左右、カニ歩きの様に進んでいきます。

そして、後ろ向きに逃げていくようです(苦笑)

つまり、今回の一番の対策は、作業目線を常に良い状態でいるために、立ちミシンで

ふっとペダルを押さえの向きを変える度に自由に移動しながら縫えるようにすることでした。

ちょっと縫い代がふらついていますが、これから、ステッチガイドや

押さえの加工など工場としてのスペシャルな一台に育てていこうと思います。