【妄想シリーズ】東日本版「WEST EXPRESS 銀河」が走るなら | あさかぜ1号 博多行

【妄想シリーズ】東日本版「WEST EXPRESS 銀河」が走るなら

2020年に運転開始して以来、毎年期間限定での南紀方面・山陰方面・山陽方面への運転が定着しているJR西日本の長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」(以下、「銀河」と略します)。どうやら乗車率もよいようで人気も定着してきた感があります。
ただこの列車がデビューした頃、この列車の運転が成功したら他のJR各社にも似たようなコンセプトの列車が登場するのではないかと予想したのですが、「銀河」のデビューがコロナ禍と重なって出鼻をくじかれた影響もあったのかどうか、第2の「銀河」と呼べそうな列車が登場しそうな兆しがなかなか見えないのが現状です。
そこで今回は、もしJR東日本で「銀河」のような列車が走るとすればどのような運転形態になるか、勝手に妄想してみることにしました。
そもそもJR東日本の路線網は関東だけでなく東北や甲信越地方まで広がっており、案外長距離列車を設定できるルートが限られるJR西日本と比べ多くの方面、多くの区間で「銀河」と同じコンセプトの長距離列車を走らせることのできる環境が整っているともいえます。

そこでまず、東日本版「銀河」の運転ルートとしてありそうなものを思いつくままに挙げてみたいと思います。
①首都圏ー青森間(仙台経由)
②首都圏ー秋田または青森間(羽越・奥羽線経由)
③首都圏ー仙台または盛岡間
④首都圏ー新潟間
⑤首都圏ー長野間(中央線・篠ノ井線経由)

と、一応他のJR各社にまたがらない区間としては、こんな感じになりますかね。
ここでの運転区間の「首都圏」を具体的にどこの駅にするかについては、上野・東京・新宿・品川・横浜・大宮・八王子・千葉あたりが考えられます。
これらの運転系統のうち、①と③は、首都圏ー仙台間のルートにおいて、東北線経由に加え3月14日の常磐線全線復旧で常磐線を使って仙台方面へ向かうルートも選択できるようになりますし、④についても、使用車種によっては上越線経由と磐越西線経由のいずれも設定可能になります。
また、③に関しては、三陸方面や山形方面へ延長運転することも考えられるでしょう。
沿線人口や列車の集客面を考えるとどうしても列車の設定区間は首都圏発着でエリア内各方面へ散らばる運転系統に列車設定が偏りそうなきらいはありますが、他にも長野方面と福島・仙台方面を結んだり、新潟方面と青森・森岡方面を結ぶなどのルートも考えられます。
また、エリア内にある第三セクター鉄道の協力も得られれば、さらに柔軟なルート設定も可能になるでしょう。

ダイヤについては、上記の想定運転区間で見ると
①③は昼行運転または首都圏ー仙台間を夜行運転するダイヤ
②は首都圏ー新潟(または新津・秋田)間は夜行となるダイヤ
④⑤は昼行(多客期など夜行の需要が見込まれるときは夜行も)
とするのがよさそうです。

車両は「運転系統により直流・交直流の電車、あるいはJR東日本のクルーズトレイン「四季島」のE001系のようなシステムのハイブリッド車両と使い分けるのが望ましいでしょう。
複数のシステムの車両を併存させることはコスト高につながるという意見もありそうですが、こうすることで直流電車ゆえ非電化区間に乗り入れることができず設定区間やルートが限定される「銀河」と違い様々な路線での設定が可能となります。
編成両数はルートや区間にもよりますが6~10両くらいが適当かと思われます。
社内設備は「銀河」のような構成がよいかと思いますが、「銀河」の3・5号車にあるような、リクライニングシート席や普通車指定席コンパートメント(ファミリーキャビン)やノビノビ座席(クシェット)にそれぞれ相当する座席はぜひ「銀河」よりも席数を増やしてほしいところです。

以上、JR東日本エリア(一部第三セクター路線へも乗り入れることにはなりますが)で「銀河」のような列車が走るとしたら、というテーマで妄想を広げてみました。
「銀河」の知名度はJR西日本エリア以外ではまだまだ高いとは言えないかもしれませんが、東日本はじめたのJR各社でも(あるいは複数のJRにまたがっても)「銀河」と同じコンセプトの中・長距離列車を走らせるのに適した路線やルートはいろいろあると思います。
客単価の高くなるクルーズトレインや観光列車もいいですが、「銀河」のような不通にみどりの窓口やネット予約でリーズナブルな価格の指定券が購入でき、気軽に利用できる長距離列車がもっと多くの路線で運行されれば、速い・安井・豪華だけでない長距離移動や旅のスタイルももっと定着するのではないでしょうか。