今度は何をやってくれるんだろう? | あさかぜ1号 博多行

今度は何をやってくれるんだろう?

いすみ鉄道やえちごトキメキ鉄道の社長を歴任し、先日、5年間勤めあげたえちごトキめき鉄道の社長を退任し同社の相談役に就任することが発表されたばかりの鳥塚亮氏が、何とこのたび、静岡県の大井川鉄道の社長に就任することが内定したそうです。
鳥塚氏といえば、いすみ鉄道ではムーミン列車やレストラン列車、キハ52・28による観光急行の運転など、えちごトキメキ鉄道でも直江津D51レールパークでのD51構内運転や455・413系による観光急行の運転、「オイラン車」オヤ31形のJR西日本からの購入など、様々な斬新な企画を打ち出して両鉄道の知名度やイメージをアップし、「ローカル鉄道の再生請負人」などとも呼ばれているようですが、そんな鳥塚氏に経営トップの座を託すというのは、一昨年の豪雨被害で今も大井川本線の一部区間が長期不通のままの状況の中でも、鳥塚氏のローカル鉄道再生の手腕で何とか苦境を乗り越えようという大井川鉄道の決意のほどが感じられます。
また鳥塚氏は過去にどこかで自らの経営する鉄道でSL列車を運転したいという夢を語っていた記憶があります。
そんな鳥塚氏にとってみれば、いすみ鉄道でのSL運転は実現しなかったものの、えちごトキメキ鉄道では直江津のレールパークでD51の構内運転を実現し、いよいよ3度目の正直というか、約半世紀にわたり本線でのSL列車の運転を続けていいる大井川鉄道の社長になるというのは一つの夢の実現ということになるのかもしれません。
大井川鉄道はSL列車やきかんしゃトーマス号だけでなく電機牽引の客車列車や関西・関東の大手私鉄からやってきた電車、さらには井川線のアプト式鉄道など、これまで鳥塚氏が社長を歴任してきた2つの第三セクター鉄道以上に魅力的な車両や路線がそろっているので、鳥塚氏がこれからこれらを生かしてどんな新しい大井川鉄道を築いていくのか、鉄道ファン的にも大いに期待してしまいますし、それらとは全く異なる新たな魅力ある新車両の導入や新たな形態のイベント列車の運転なども鳥塚氏ならやってくれそうな気がします。
鳥塚氏の社長就任などの人事は今月28日の定時株主総会と取締役会で正式に決定する見込みで、その後記者会見も予定されているようです。
その記者会見で鳥塚新社長が大井川鉄道の今後についてどのようなビジョンを語ってくれるのか、そして今回の社長就任に対してどのような思いを抱いているのか、大いに注目したいところです。
とにもかくにも、これから大井川鉄道が鳥塚新社長のもとでどんな新しい企画やサービスを打ち出してくるか、鉄道ファンの一人としてワクワクして待ちたいと思います。