賞をもらえるのはやっぱりうれしいもので | あさかぜ1号 博多行

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小学生の頃の思い出で1番印象に残っている事は?

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あなたもスタンプをGETしよう小学校時代の一番印象に残っていること…はこれまでにも何度か記事にしているので、今回は初出しの思い出を。
あれは5年生の時の夏休みの読書感想文の宿題でのこと。
私がこの年、読書感想文の題材に選んだのは「片腕のエース」という作品。
正確なあらすじは覚えていませんが、確か少年野球でエースとして活躍していた小学生が事故か何かで片腕を失ってしまい、大好きな野球ができなくなるという失意の中から立ち直って片腕だけでの投球フォームを身に着け、再び試合で活躍するというストーリーだった記憶があります。
以前も書きましたが、私は読書感想文がとにかく苦手で、この時もわりと早い時期に読む本を決めて読んだものの、どうやって規定の(原稿用紙の)枚数分の感想を書けるか悩んでしまいました。
そこで思いついたのが、この本の主人公と同じようにもし片方の腕がなくなってしまったとしたらどうなるかということを自分なりに疑似体験してみるということ。
わずか2~3時間ぐらいだけの事だったと思いますが、実際に利き腕の右腕だけを使って字を書いたりものを持ったり本を読んだりといろいろなことをやってみました。
あくまでも自己流の体験なので、当時の私がこれで障害を持つ方の気持ちが本当に理解できていたのかというのはあるけれど、それでも両方の手や腕がちゃんと使えるということのありがたみというのはわかった気がしていました。
感想文には本自体の感想の他にその時の体験や感じたことを盛り込み、何とか形にして夏休み明けに提出しました。
それからしばらく経って、何とその私の書いた感想文が市の読書感想文コンクールで優秀賞をとったということを担任の先生から聞きました。
それまで感想文だけでなく工作や絵、習字などでも「賞」というものにほぼ無縁だった私にとっては、これはまさに青天の霹靂というべきもので、にわかには信じられない話でした。
それでもやはり何にせよ賞をとれたというのはうれしいもので、その日はおそらく親にも誇らしげに報告したのだろうと思います。
結局、私の感想文は県のコンクールへの出品は逃しましたが、同時に優秀賞をもらった同じクラスの女子とともに学級会でお祝いしてもらえ、学級文庫には感想文の全文が掲載されました。
何分こんな経験は初めてなのでちょっぴり恥ずかしく照れ臭かったけれど、何だかこの時はとても誇らしい気持ちになったのは確かです。
その後、私が感想文や作文などで何かの賞を受けるということはなく、あの時の優秀賞はもしかすると「まぐれ」だったのかもしれません。
でも、特に何か抜きんでて秀でた能力があるわけではない私にとっては、たとえまぐれであっても自分の作品がそれなりの評価を受けたというのはささやかな自慢ではあります。