30年前にその存在を知っていたら… | あさかぜ1号 博多行

30年前にその存在を知っていたら…

本日のお題:食べたことはないけれど、一度食べてみたかったあのメニュー

私にとっての、食べたことはなくても一度は食べてみたかった食堂や飲食店のメニューといえば、国立国会図書館の館内にあった食堂で提供されていたという「図書館カレー」です。
2020年10月、国会図書館内の食堂がコロナ禍の影響で営業を終えることが話題になり、その際にその食堂で提供されていた「図書館カレー」なるカレーがもう食べられなくなることを惜しむ声がSNSなどで多く寄せられたようです。

実は私、それについてのネットニュースの記事を読んで「あれ?あそこの食堂のカレーってそんなに有名だったっけ?」と正直信じられませんでした。
というのも、私は今から30年あまり前の大学時代、夏休み中の約1か月ほどの間、この国会図書館の食堂を平日のほぼ毎日利用していたからです。
ただ、その頃にはそのようなカレーがあった記憶がなく(もちろん、カレーやカツカレーは普通にありましたが)、こんな人気メニューがあったとは知りませんでした。

1992年の夏休みに、私はとある調査会社で1か月ほどバイトをしました。
そのバイト先での仕事は、主に特許などに関するトラブルに関連して、クライアント(主にトラブルや訴訟の当事者)から会社に調査依頼のあった、主張の根拠などとして使用する文献や論文などの資料のコピーを国会図書館で取ってくるというものでした。
このため、毎朝会社に出社した後に国会図書館に入り、10時頃から16時頃まで図書館内で過ごすことになりました。
国会図書館のあるあたりには飲食店やコンビニもほとんどないので、昼食は必然的にいつも図書館内の食堂でとることになります。
当時食堂で食べたメニューを思い出してみると、カレーは好きなのでもちろん食べることはありましたが(まあたいていはカツカレーでしたが)、どちらかといえばミックスフライ定食や「本日のランチ」あたりを食べることが多かった気がします。

いろいろ調べてみると、国会図書館の食堂の営業を請け負っていた会社は何度も変わっていたようで、「図書館カレー」も2000年代後半あたりになって請負会社の変更の機会に登場したメニューだったようです。
私は先ほど書いた1か月間のバイトの後は国会図書館を利用していないので、なるほど私がこのメニューに心当たりがなかったのも納得です。
でも、なくなることに対して惜しむ声が多数寄せられるようなメニューだったのならもっと早く知っていたらと悔やまれますし、そうまで言われるとぜひ一度食べてみたかったです。
というか、私が利用した1992年夏にこのメニューがあり、その人気ぶりを知っていたなら、おそらくかなりの頻度で食べたでしょうね。
そして、「図書館カレー」のメガ盛りバージョンとして提供されていたという「メガ図書館カレー」にもぜひチャレンジしてみたかったです。

ところで、当時この国会図書館内食堂閉店の記事を読んだ時、私がもう一つ興味をひかれたのが「お子様ランチ」の存在でした。
これも私がバイト中に利用した頃にはおそらくなかったであろうメニューですが、原則として満18歳未満は利用できない国会図書館内の食堂に「お子様ランチ」があったというのもなかなか面白い話です。
ちなみにそのお子様ランチの内容は、チキンライスにオムレツ、エビフライにクリームコロッケにハンバーグなど、よくあるお子様ランチとあまり変わらないものだったようで、もちろんチキンライスには旗も経っていたとか(笑)
食べたことはないけれど興味をひかれた食べ物という点では、こちらも今どこかで再現してもらえるのならぜひ食べたくなってきてしまいました。

公共の施設の食堂というとあまり商売怪我無くて味はそこそこ、みたいなイメージがありますが、少なくとも2020年の営業終了までの数年間の国会図書館の食堂には、なかなか魅力的なメニューがいろいろあったようで、食べに行かなかった(というかその存在さえ知らなかった)ことが悔やまれます。