座席指定車の乗り比べも楽しそう | あさかぜ1号 博多行

座席指定車の乗り比べも楽しそう

昨日(11月21日)、かねてから導入が発表されていた阪急京都線での座席指定サービスの名称が、「PRiVACE(プライベース)」と発表されました。
「PRiVACE」とは、「PRIVATE(プライベート)」と「PLACE(場所)」を掛け合わせた造語で、「日常の“移動時間”を、プライベートな空間で過ごす“自分時間”へ」というコンセプトを表現した独自のネーミングとのこと。
「PRiVACE」車両は、今回の座席指定車両導入に合わせて新製される新形式のセミクロスシート車2300系と、従来からの京都線特急車9300系の一部編成の、大阪方から数えて4両目に連結され、2024年夏ごろからサービスを開始するということです。
サービス開始当初は京都線の特急系列車(特急・通勤特急・準特急)において1時間あたり2~3本の頻度での運転ですが、編成の増備が進んだ2025年頃には1時間あたり4~6本という頻度になるとのこと。いずれにしても、ほぼ時間帯を問わずいつでも待たずに利用できる快適な車両ということになりそうです。
今回の「PRiVACE」サービス開始のニュースリリースには、「PRiVACE」車両の外観や室内などのイメージイラストも添えられていたようです。見えない私は残念ながらこれらのイラストを見ることができないのが残念ですが、この発表を報じたネットニュースや他の方のブログの書き込みからすると、阪急らしさを残しつつかなり高級感のある外観や内装になるようで、座席指定料金(金額はまだ発表されていませんが)以上のプレミアム感のある車両になりそうで期待が膨らみます。

これで、すでに3000・8000系の特急・快速特急・ライナーに座席指定車両「プレミアムカー」を導入している京阪とあわせ、大阪と京都を結ぶ私鉄2社でいずれも本格的な座席指定サービスが始まることになります。
そうなると、もう一つの京阪間の主要路線であるJRの新快速もうかうかしてはいられないでしょう。現在の新快速にも座席指定車両「Aシート」はあるものの連結列車はかなり限定的で、いつでも気軽に利用できるとはまだまだ言えません。
こうした状況で阪急でも座席指定サービスが始まれば、新快速の「Aシート」も今後は連結列車の大幅な増加という方向に向かうのではないかと思います。
そしてそうなると、今度は大阪駅・大阪梅田駅から西側でJRと競合関係にある阪神電鉄・山陽電鉄の直通特急にも座席指定車両が導入されることになるかもしれず、このあたり阪神・山陽がどう出るか注目されます。(もう一つの並行路線である阪急神戸線でもその可能性はありますが、車両運用との関係で少々難しいかな?)

いずれにしても、かつてはJR特急や近鉄・南海の特急にしかなかった座席指定車両が、新快速や京阪・阪急の特急にも登場することになるとは、少なくとも10年ぐらい前までは想像もつきませんでした。(JR新快速へのグリーン車連結や、阪急京都線での座席指定特急運転の構想は過去にもあったようですが具体的な動きにはならなかった)
これだけ関西に「いつでも気軽に乗れる」座席指定車両が増えると、それぞれの車両を乗り比べる鉄道旅も楽しそうです。
かつては頻繁に鉄道旅で訪れていた関西に、「PRiVACE」登場を機にまた行ってみたい気持ちになりました。