うちのとしはる(父)の話を書こう。
少し前にもちょっとだけ書いたけど、
今月の2日から10日ほど
としはるが入院をしていた。
手術をうけるための入院だ。
としはるは数年前に鼻に皮膚がんができたことがある。
治療の甲斐あって、今はすっかりよくなった。
ただ、その治療のときに「慢性白血病」が見つかった。
これも特に進行はしていないので、
まあ様子を見ましょうということになっている。
としはるは右足が不自由だ。
若いころ、仕事で大けがをして
それ以来動かなくなっている。
そんなこんなでいろいろ抱えながらも
今年91歳になった。
そして今年の3月から、私たち夫婦と暮らすようになった。
この半年、おだやかに過ごしている。
よく食べるし、よく笑うようになった。
デイケアのリハビリも頑張ってるし、
なんなら庭の草むしりもしてくれている。
すごいな。昭和一桁生まれ。
なんかもう気持ちとかさ、
体のつくりが根本的に違う気がするわ。
「100歳までいけるんじゃないか?」
そうまで言われていたとしはるだが、
今年膀胱に腫瘍がみつかった。
それも小さかったので様子見だったのだが、
先月の診察で大きくなっていることが発覚した。
更に詳しく調べるために国立病院に行った。
そこでわかったことは、
尿道にも結構な数のがん細胞がある
ということだった。
主治医の判断は「手術」一択。
内視鏡で、尿道~膀胱のがん細胞を
全部取り出すというではないか。
ちなみにうちの奥(看護師)に
「尿道の内視鏡手術ってどうやんの?」
そう聞いてみたところ
「オ〇ン〇ンの先から入れる」
と真顔で言われた。
これは想像しただけで痛い。いや怖い。
そんな手術をやろうとおもったとしはるを
男としてリスペクトした瞬間だった。
おかげさまで手術は無事に終わった。
がんは全部取り除けた。
その後の病理検査でも筋肉への浸潤もなく
表面的なものだったということで
当面転移とかはなさそう。
ただ、再発はないとはいえないので
年明けから放射線治療もしましょうとなった。
なんにせよ年末年始は家族で過ごせそうだ。
ありがとう!先生!!
とここまではよかった。
今週に入って、としはるの体に異変が起こる。
血尿が出たのだ。
しかも止まる気配がない。
急遽昨日、奥が病院に連れて行った。
内視鏡検査(また入れられたんやな・・)の結果、
内臓壁に血がにじんでいるということで
まあ手術したところのかさぶたがはがれた感じかな。
大事には至らないとのことで止血剤投与となった。
実はとしはる、すごく落ち込んでいたらしい。
それが事なきを得て、ほっとしたであろう。
病院帰りの車の中で、ボソッとこういう話をしたらしい。
「俺は今度こそ死ぬんやなあって思ってな・・・」
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