5人に1人? | 公認心理師&メンタルコーチ 川本義巳公式ブログ

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メンタルコーチ&公認心理師の川本です。2019年扶桑社様より『1日3分でうつをやめる。』を出版しました。
このブログではメンタルへルスやコーチングビジネスに関する情報をお届けしています。よろしくお願いします。

最近「5人に1人がうつ病になる」という文章を見て

「え?」と思った次第です。

 

僕の認識では日本人が一生のうちにうつ病になる確率が

15人に1人だったので、いつの間に加速したのかと。

 

 

なのでちょっと調べてみましたよ。

あ、ネットだけどねw

 

 

まず厚生労働省のページから。

 

病気とかに関する統計を取ってますのでね

まあ確実なデータであろうと。

 

一応厚労省ではやっぱり

15人に1人になっています。

おー自分の認識は正しかったぞ。

 

じゃあ5人に1人って何?

 

ということで、更に調べてみたところ

二つ出てきました。

 

一つ目は「HSPが5人に1人」というやつ。

まあHSPは僕の専門外なのでスルー(笑)

ちなみにHSPが気になる人に情報ですが、

3~4人に1人という説もありましたよ。

そんなに多いんやね、HSP。

 

二つ目は「なんらかの精神疾患にかかる確率」が

5人に1人というやつ。

これも厚労省にありました。

 

元ネタは平成29年度の調査結果で

心の病気で病院に通院もしくは入院している人が

420万人ほどいらっしゃいまして、

これは30人に1人の割合になるそうなんですよ。

これを「一生涯でどれくらいだろう?」と計算すると

5人に1人になるみたい。

 

 

ということで、結果としては、5人に1人がうつ病ではなくて

5人に1人が一生のうちに最低1回は精神科のお世話になる

 

そういうことになりますかね。

 

さて、精神科のお世話になる心の病気って何?ってことだけど

これはうつ病だけじゃないです。

統合失調症とか双極性障害とか不安障害とかパニック症とか

適応障害とか依存症とか恐怖症とか強迫性障害とか

 

詳しくは調べてないけど、

発達障害とかパーソナリティ障害とかも

含まれているんじゃないですかね。

だって5人に1人だもん。

 

 

で、ですね。

数年前から国の指針が変わりまして、

精神科の入院期間を短縮しなさいという動きになってます。

それまで数十年とかもありましたけど、

3か月で退院(すべてではありません)ということに

基本なっているみたいです。

 

でも精神疾患で治療期間が長いのですよ。

入院が短くなるということはどういうことかというと

地域での支援を手厚くするということになります。

あきらかに公認心理師はこの部分を期待されています。

 

もちろん心理師だけでなく、他の職業の人も期待されてます。

特に対人支援職の人は間違いなくそう。

がっつり関わるということではなくても

何らかの形で関りが増えてくると思います。

 

ただ、この辺の正しい知識を持っているか?というと

結構怪しい感じがしております。

僕の知るところでは、コーチはまず知らない部類。

だって必要性と興味がないと学習しないでしょ。

 

「そんなん知らなくてもコーチングできますよ」

 

うん。そうかもしれない。

でもそれは「たまたま運が良かっただけ」と思った方がいい。

 

やっぱり正しい知識、必要です。とても。

これはずっとうつの人と関わった僕が思うんだから事実です。

 

なのでできるだけ機会を設けて学んでほしい。

本を読むだけでも構わない。何もしないよりはね。

 

正しい知識は大きな武器です。

そしてそれは、相手も自分も守ってくれますよ。