なぜ「うつの人」へのコーチングはうまくいかないのか? | 公認心理師&メンタルコーチ 川本義巳公式ブログ

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メンタルコーチ&公認心理師の川本です。2019年扶桑社様より『1日3分でうつをやめる。』を出版しました。
このブログではメンタルへルスやコーチングビジネスに関する情報をお届けしています。よろしくお願いします。

「うつの人にコーチングをしたんですけど、

 なんかうまくいかなかったんです」

 

こういう相談を受けることがあります。

主にこれからコーチになろうと思っていて、

体験セッションをやっている人からです。

 

 

体験セッションはいろんな人にあたる可能性がありますから

自然とうつっぽい人に当たることもあります。

 

 

そのときに

 

「うまくいかない」

 

そんな体験をするんですよね。

 

 

これについて話を聞いていくと

大体パターンが似通っています。

 

 

まず一番多いのが

 

「未来どうなっていればいいですか?」

 

という質問をしてみたら

 

 

「よくわかりません」

 

とか

 

「普通でいいです」

 

 

と言われてしまったというパターン。

未来=ゴールの設定ができないと

コーチングの概念が崩れますから

この時点で破綻してしまいます。

 

特に

 

「なんでもできるとしたら」

「なんの制約もなかったら」

 

という質問は、もっと地雷だったりします。

 

 

時折頑張って言ってくれる人もいますが

 

たいていの場合

 

「頑張って考えて作ってみた答え」

 

なので、本音じゃなかったりします。

 

 

こういう話をすると

 

 

「うつの人はメンタルが落ちているから

 そもそもそういうアプローチがNG。

 まずはその人のメンタルが上がるまで

 カウンセリングをするのがよい」

 

そう考える人もいます。

これも50点くらいかな。

 

 

相手は必ずしもカウンセリングを望んでいるわけではない。

もし最初からカウンセリングを受けたかったら

最初からカウンセラーさんのところに行くし。

 

 

僕自身も駆け出しのころは

 

「どうなればいいですか?」

 

という質問をして撃沈していました。

 

だってそういう風に習ったし(笑)

 

 

コーチングは基本として

プラス傾向の人を対象にしています。

なので、うつ傾向の人に対する経験が

圧倒的に少ない人がほとんどです。

 

 

おかげさまで僕はその部分では

たくさん経験をさせていただきました。

たくさん勉強もしました。

 

結果気づいたのは

 

うつの人に対するコーチングは

通常のコーチングとは違うもの


ということです。ましてや

 

最初カウンセリングで

途中からコーチング

というスタイルでもない

 

ということです。

 

 

うつの人(ネガティブな人全般含みます)には

それにあった方法がある。

それを知っているか、知らないのか。

これがものすごく結果を分けます。

 

やっぱり「餅は餅屋」です。

 

 

 

 

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