母は、
私たち(子供)がいるから離婚できないと
よく言いました。
この言葉は、わたしを苦しめ、
子供を持つことへの
価値観を捻じ曲げました。
わたしがいるから、
彼女を自由にしてあげられない。
こどもがいる事は
こんなにも足枷になるのか、
と、脳に刷り込まれてしまった。
これがわたしが
子供を持つ事に
積極的になれなかった
もう一つの理由なのでしょう。
そんな私を、
今の夫が変えてくれた。
子供を持ちたいと言っていたのに、
41歳のわたしを選ぶなんて…
若い人を選ぶべき、と言う私に
彼はこう言いました。
「誰でも良いから
子供が欲しいわけじゃない。
若ければ良いってことでもない。
おれは、
ぴいすけとの子供が欲しいんだ」
と。
普段は思った事を話さない
無口な人だけに
余計に重みがありました。
わたしは、
この人のために
出来るかぎりのことをしよう、
と心に誓いました。
そして、
もし子供が出来なかったとしても
わたしはこの広い広い世界で
こんなにわたしを
思ってくれる人に出会えたこと。
わたしをここまで変えてくれた彼と、
歩んでいける人生を持てた事。
もう、これだけで充分だと
思えるようになりました。
そして、本当に幸運な事に
42歳で子供を授かりました。
この年齢で里帰りせず
ワンオペで育児をするのは
予想以上に大変でした。
必死すぎて、
その時の記憶があまりありませんが、
自分の産んだ子が、
清潔でフカフカのお布団に
安心した顔でぐっすり眠る姿を見た時、
この子は、
なんて幸せな子なんだろうって
思うことができました。
なぜ女性がつらい治療をしてまで、
子供を持ちたいのか、
という問いに、
わたしはやっとやっと42歳で
辿り着きました。