エレキギター講師の菊田です!!
JAZZのセッションでは、スタンダードナンバーといって皆が知っている(よく練習している)定番曲があって、それらがジャムセッションで演奏されることが多いです。
ロックやポップスには一般化されたスタンダードというのは少ないですが、ソウル、ロック好きの演奏者が集まったときによくプレイされる定番曲はあります!
今回はそんな中から、演奏しやすく、アドリブ力だけでなく音楽の楽しみの幅を広げられるような曲を何曲かご紹介します!
「cissy strut」
まずは定番中の定番。
セッションメンバーが集まったとき「とりあえず"cissy strut"てもやるか!」みたいな曲です。
オリジナルはThe Meters(ミーターズ)というバンドで、通称"一発モノ"というコードが1つ(この曲はC7)だけというシンプルな曲です。
C7のコードフォームとCマイナーペンタを知っていればビギナーにも演奏が可能だし、スケールやコードを熟知した上級者なら色々な解釈で弾けますから、持てる力を総動員して演奏しても楽しい曲です!
余談ですが、The Metersはファンクバンドとしては取っ付きやすいバンドだと思うので、リズム隊がブラックミュージックのノリを学ぶのにもオススメなバンドだと思います!
次は「Chameleon」
イントロのベースラインが印象的なこの曲は、ジャズピアニストの巨匠、ハービー・ハンコックが1973年にヘッドハンターズ名義で発表したのがオリジナルです。
この曲はB♭m7とE♭7の繰り返しで出来ています(原曲は長い曲で途中で展開しますが、セッションではカットしてプレイされることがほとんど)。
細かい理論は省きますが、マイナー7thコードと4度上のドミナント7thコードのvampは、典型的なドリアンのvampになります。
つまりドリアン(Dorian)モードの曲ということになります!
と書くと難しく思えるかもしれませんが、B♭マイナーペンタをベースに9th(C音)と13th(G音)を足して弾けばOKです。
それもよく分からない場合なら、B♭マイナーペンタ一発でも大丈夫なのです!
でも折角ですので、ドリアン・スケールの雰囲気を試してみて欲しいですね!
ハービー・ハンコックの曲は「watermelon man」や「Cantaloupe Island」等もよくセッションで演奏されてます。
興味がある方は聴いてみてくだいね!
最後は「The Chicken」
早逝した天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスの演奏でお馴染みの曲ですが、実はSoul/Funkの帝王ジェームス・ブラウンのバンドのサックスプレイヤー、Alfred "Pee Wee" Ellisという人がオリジナルです。
とはいえ、やはりジャコのver
で演奏されることが多い曲ですね!
初心者、上級者問わず人気の曲ですが、実は少し難易度が高く、コードに沿ってアドリブするには相応のテクニックと知識が必要になります。
ですが、前半をB♭のブルース、後半をGのブルースと解釈すれば、それぞれのルートのマイナーペンタ(もしくはメジャーペンタ)で弾き切ることも可能です!
メロディーのフレーズを織り交ぜたりすると、ペンタだけでもカッコいい演奏出来たりします。
最後に出てくるキメのフレーズは、B♭マイナーペンタの下行フレーズです。
ここが弾けるだけでも楽しいですから、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
さて今回紹介した曲は、世界中でセッションやカバーされてますから、動画サイトや音楽配信サービスなどで検索して色々な演奏を聴いてみてください。
気に入った演奏があれば、セッションする感覚で一緒に演奏してみるのがオススメです!
気に入ったフレーズ(ギター以外でも)が出て来たらコピーしてみてくださいね。
フレーズの引出しも演奏の楽しみも、確実に増えていくと思います!
具体的なプレイなどはレッスンの中でも色々アドバイス出来ると思いますし、他にも色々と定番曲がありますので、興味があれば菊田までどうぞ!
エレキギター講師:菊田 肇




