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かなり和やかムードになって、談笑しながら目的地周辺に着くと、お盆休みの人々で賑わっている。

 

「この辺の駐車場が空いてたら停めたいと思ってます。」

 

「結構満車ですね!ご飯屋さんもかなり行列してるー!」

 

ロープウェイに乗るプランを立てていてくれて、その付近は全部満車。


そこから少しずつ離れながら探していると、ようやく空いているところを発見。

 

「結構歩くことになりそうです・・・暑い中すいません。」

 

「全然大丈夫ですよ!お迎えにも来てもらってご自宅から運転長時間大変でしたよね。

ありがとうございました!」

 

「いえいえ、運転好きなので苦にならないです。」

 

車から降りて、ロープウェーに乗る前に昼食を取ることに。

 

やっぱりどこのお店も混んでいて、数件回ってようやくお蕎麦屋さんに入る。

 

この年1番の猛暑日で、2人とも汗だくでジュースを頼んで一気飲みする。

 

「わー喉がからからだ!外暑かったですねー。」

 

「いやーあいてるところがあってよかったです。道路状況がわからないので予約してなくて。すいませんでした。」

 

なんか謝らせてばっかりいるな。

こちらも申し訳なくなってくる。

 

ちょっとでも疲労感を見せようものならますます気まずい思いをさせてしまいそうで、疲れるほどテンション上げていくわたし。

 

 

その後のロープウェーでも、なぜかクーラーが効いていない上すし詰めでサウナ状態。


到着駅からさらに山道を登らないと頂上には行けなかったようで、せっかくだから行きましょうという彼。

 

事前にプランと服装聞いたら、暑いし歩かないようにするからいつも通りでいいって言われたから、普通にヒールのサンダルで来ちゃったよ。

 

でも・・・・・行かないなんて言えない!

 

 「そうですね!いきましょう!」

テンション上げて、汗だくでのぼる2人。

わたしの足元を気にしてくれながらゆっくり歩いてくれるけど、手を繋ぐわけには行かないって感じだし、わたしもぐらついても腕なんか掴めないし、お互いになんか不自然でぎこちない。

あー出会って3回目でするデートではなかったね、確実に!!

 

でも頑張って頂上に着いたら、木々の間から見える景色に感動して、登ってよかったーって思った。

 

 

5秒だけね!

 

 

「ちょっと休ませてください。」

 

切り株に1人座り込もうとする。

 

「大丈夫ですか??」

 

切り株の汚れを払ってくれるけど、ハンカチは持っていない様子。


自分でタオルを敷いて、お気に入りのレースのスカートだけど汗まみれだし、なんてこの場にそぐわないんだ。なんだか情けなくなってくる。

 

「ちょっと写真撮ってきてもいいですか?」

 

もう好きにしてくれ。

 

「いいですよー。わたしは休憩してます。」

 


周辺を少しうろついて、すぐ戻ってきた。

 

 

「じゃあくだりましょうか。」

 

 

きた道帰るとか、地獄か。

脱水になりかけててもうフラフラ。

 

ロープウェー駅について速攻でお水を買う。


暑さに弱いわたしは、常備している塩分タブレットを食べてなんとか回復。

死ぬかと思った。

 

 

ちょっと余裕が出てきて彼を見ると、彼もゼーハーして汗だくで半端ない表情。


「塩分タブレットどうぞ。ちょっと脱水になりかけてますよね多分。」

 

「ありがとうございます・・・・。」

 

 

 

 

誰も悪くないのはわかってるんだけど...わかってるけど言わせてほしい。



なんという地獄のデートや!!!



続く。