気の持ちよう | はるかぱぱのブログ

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子育てのこと、子どもの病気のこと、おっさんの日常など。


前回、「そろそろ上を向いて歩きたい」ということを書いたので、ちょっと補足です。


昔、坂本九さんの歌で「上を向いて歩こう」という曲がありました。


生で聞いてた世代ではなく、坂本九さんがお亡くなりになってから聞くようになった世代です。


あのあとも吉本の芸人さんがコーヒーのCMで歌ってる時期もありましたよね。


高度経済成長の時期を生きたわけでも、バブルの時期に働いていたのでもありませんが、「上を向いて歩こう」っていう感じがいいなって、思ってました。


歩くときには、すこーしアゴ先をあげる感じで、空とか、雲とかを見ながら、たまーに都会に出かけたときにはビルの3、4階くらいに目線が行くようにして、少し遠くを見るような感じで歩くのが好きでした。


ここで補足しておきますが、大人になるまでは、すごーい田舎に住んでいました。基本、平地。畑やらビニールハウスの間を通って通学してました。なので、すこーし目線が上向きでも、見えるのは、空だったり、山の木々だったり…

で、雲が流れていくのをぼーっと見てたりなんてこともありましたね。

なので、すこーし「目線が上向き」でも、なんら問題はありませんでした。


とあるとき、

そんな田舎暮らしの私が、珍しくデパートへ行ったときです。

男子の服屋が4階ぐらいだったかと思いますが、エスカレーターを使っていました。

前に人が乗っていないエスカレーターも前(少し上向き)を見るのが好きで、「次はなんのフロアかなー」っていうのが上がりながら見えるのが、なんとなく好きでした。


この日も、なんとなく、いつもの通り、ぱっと、少し目線を上向きにしたとき、このとき、私の少し先に女性が乗っておられたんです。それもミニスカートの…


あっと思って、目線を下げたのですが、どうやら「下から覗き込んだ」と思われたようで、エスカレーターをおりたときに、なんだか変な見られ方、通り過ぎた私の後ろで「気持ち悪い」というようなコトバが聞こえました。


その方は直接なにかを私に言われるのでもなく、警察沙汰になるわけでもなく、この件はこれで終わるのですが、私の中で「上を向いてちゃいけない」という刷り込みができました。


この件があって以降、階段とか、ちょっと高低差のあるとことか、目線は下向きになりました。


大人にもなり、少し地方都市といえる街に住むようになり、ニュースで「痴漢」やら「盗撮」というのも目にするようになるも、「見てるように思われてはいけない」と思うようになり、ますます目線は下がりました。


それはエスカレーターや階段以外でも、基本的には目線は下がりました。歩くときは、自分の歩いてる1メートル程度前に目線はあります。平地を歩いてても、ほぼほぼ目線が上がることはなくなりました。


そして、数年前からのコロナです。

基本的にマスク着用になりました。

メガネ着用でマスクをするせいか、昔より視野が狭くなったように感じました。

息でマスクが曇ることもありますし…


で、下を向いて、トボトボと歩く…


仕事もだんだんしんどくなってきて、ため息つきながら職場に向かう…



やっぱり、ダメですね。

なーんか、すごく暗い感じです。

なんていうのか、世の中がモノトーンのような世界に、味気のない世界に感じていました。



幸い、この4月から転勤で、すごーい田舎に移りました。会社まで歩いて行くのですが、田んぼと用水がほとんどで、家も平屋がほとんど。「上」を気にしなくて良くなって、歩きながら、空がきれいなんですよね。真っ青な空。で、ふと目線を落としたときに、用水の水がキラキラしてて、アメンボウがいたりする。この前から途中にある公園の木々からセミの声が聞こえ始めました。


なんだか、こっちへ来てから、「世界の色どり」が戻ってきた、と書くと大げさなような気もしますが、ほんとカラフルになった感じがします。


気の持ちようかなー。


下を向いて歩くよりは、上を向いて歩いている方が、それだけで前向きになれるような気がします。


当然、感じ方は人それぞれでしょうし、あくまで「私の感じ方」ということで、このブログはお許しください。


では、失礼します。