ドラマ化されてる!!!――『みなと商事 コインランドリー』 | なぁ助の勝手にレビュー☆

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自分のいいように解釈して、ただただ「いいなぁ~❤」「好きだなぁ~❤」を垂れ流すだけですが、
話の合う人がいないので、「それ、わかるわ~」という方を求めてます。

ちょっとびっくりー!

テレビ東京でドラマ化されている模様。しかも、7月から!!!

 

みなと商事コインランドリー 1 (ジーンピクシブシリーズ)

 

1年半前くらいに、この作品に出会って、いやー、好きだわ~と思ってて。次にブログでBL書くときの候補にしていたくらいなのに。なんで、ドラマ化に気づかなかったんだよ、あたし。

 

やさしい画風

この作品、まず絵がいい。線が細くてふわっとした感じのやさしい絵。あたし、マンガを選ぶとき、まず絵から入るタイプ。絵ゴコロは皆無なんだけどね。いくつか好きな絵のタイプはあるんだけど、基本、スッキリとして爽やかなのが好き。この作品の絵はどストライク。

 

 

味のあるシチュエーション

で、次にシチュエーションがいい。コインランドリーですよ。ひなびた昭和のイメージしかない。今はハイパーでアミューズメントなコインランドリーもあるらしいけど、みなと商事のコインランドリーは、創業30年のエアコンもないような伝統的なタイプ。物語が始まってまもなく、エアコンつくけどね。

 

みなと商事コインランドリー 1 (ジーンピクシブシリーズ)

 

主人公の湊(湊晃)は、アラサーのゲイ。でも、パッと見ゲイっぽくないかな。ブラック企業でサービス残業を繰り返して体を壊して退職。その後、祖父の経営していたコインランドリーの管理人を引き継いだ、という状況。客は近所のお年寄りが中心で、商店街もあり、地元感満載でゆるーく時間が過ぎていく感じ。

中でもコインランドリーって、待っている時間を持て余す場所だから、さらにいっそうゆるさが際立つ。すごく穏やかでホッとする空間になってる。

 

キャラ設定の妙

そこにきて、キャラ設定が絶妙。

湊は、ゆるくてヘラヘラした、ふつうにいい人。人並みに常識人。ボロいコインランドリーの管理人がなんとなく気に入ってるくらいだから、もともとあくせくするのは得意じゃなかったんだと思うけど、体壊してドロップアウトしてるので、なんか「余生」感が漂ってる。地元の商店街にもなじんでて、温かい人の輪の中で生きてる感じ。ただ、高校生のころに好きだった先生への思いをこじらせてる。本気の恋愛には不器用で純情。

 

相手のシン(香月慎太郎)は、10人家族の長男高校生。このシンがまたいいキャラで、黒髪のめちゃくちゃイケメンなのに、なんとなくぼーっとした感じ。で、これまで恋愛にもあまり興味がなかったらしい。基本フラットなテンションで必要なことしかいわないんだけど、素直なので自分の感情はすっごく自然に表現してくる。感情の起伏があまりないと思いきや、時折みせる笑顔がいかにも少年で屈託なくてかわいい。

 

みなと商事コインランドリー 1 (ジーンピクシブシリーズ)

 

 

二人のゆるい日常

出会いは、まあ、一目惚れなんじゃないかな、と思うね、お互い。湊は、シンをみて顔も体つきもめっちゃタイプだって思ったんだけど、いやいや、高校生はダメでしょ、って速攻除外したのね。つまり、高校生じゃなかったら「めっちゃアリ」ってこと。シンのほうはシンのほうで、湊のこと穴の開くほど見つめてたから。真顔で表情読めないから、そのとき何を思っていたのかよくわからないけど、次に現れたときは、湊に手作りのクッキーをもってきて、すんごい怖い顔で「名前教えてください」って迫ってた。いや、かわいすぎる爆  笑

 

で、自然と仲良くなっていくんだけど、つまらん与太話の中で、湊がうっかりゲイだとバレるようなことを言っちゃって、カミングアウトすることに。それを聞いたとたん、シンは逃げるように帰っちゃうわけ。そのあと2週間音沙汰なし。湊からしたら、まあ、キモがられたと思うよね。なのに、次に現れたときにいきなり「友達から始めてください」の告白。そのあとは、もう、ワンコのように湊にまとわりつく毎日なんですよ。湊といる以外のシンはクールな感じなので、そのギャップがまたかわいいんだよね。性格も、年長の湊がおこちゃまタイプで、年下のシンが大人びてるんだけど、ここぞというときに、お互い年相応の対応になるから、それがまたおもしろい。

 

ドラマチックな何かが起こるわけではない、日常系ゆるゆる恋愛モノなんだけど、とにかく場面設定とキャラ設定がいいから飽きない。

 

テンポのよいセリフ

そして、さらにすばらしいのがセリフ。自然で無駄がなくリズムがいい。説明的なセリフがほとんどないので、人物がより生き生きするんだよね。脚本化するの、すごく楽なんじゃないかな。もうほとんど脚本になってる感じ。最近気づいたんだけど、あたしって、セリフ回しにけっこううるさいヤツかも。セリフで長々説明するのとか、どうしても気になっちゃう。そこにいくと、この作品は、セリフはセリフでちゃんと会話が自然に成り立つようになっていて、必要に応じて地の文でちょこっと説明が入る感じ。紙面におけるセリフ量のバランスもストレスなく読める感じで、すごく心地いい。なんていうの、詰め込みすぎてないから、作品のゆる~い感じがより堪能できる感じ?

 

独特なナレーション

あと、もう1つ。すんごく気に入ってるのが、話の節目節目にでてくる、みなと商事の宣伝文句?みたいなやつ。ナレーション的な。

 

例えば、シンがもう湊大好きオーラ全開のかわいい顔で「好き」と言って帰ったあと。残された湊は、自分の中でリフレインするわけだ。シンの声や仕草や表情を。で、自分の中の恋愛感情に気づきそうになったところで、「だめだ だめだめ! シンは……だめ!!」と自分に言い聞かせている終わる場面。最後に

 

 

みなと商事コインランドリー

本日の営業は終了いたしました

これからもどうぞ ごひいきに

で締めるのね。ちびまる子ちゃんのナレーションみたいな感じ?

 

この宣伝文句とも、ツッコミともいえない微妙な合いの手が絶妙なんですよ。毎回、内容に合わせて言葉が変わるんだけど、ほんとユーモアのセンスを感じる。

 

 

現在3巻まで出てます。(私の情報収集能力の範囲では)

悩んだ末、ドラマは見ないことにしました。もうずいぶん進んじゃってるし、もう少し、この2次元の世界を堪能したいので。はやく4巻でないかなぁ~