この前
待ち合わせの
時間を潰すために
入った喫茶店で
席に付いた時、
私は
妙な違和感に囚われた。
広いフロア。
壁際もたれれるベンチに数席。
他にテーブルが十数席。
そんな感じの店内で、
客が全員同じ方向、
壁際の席に向かって座っている。
なんだこれは。
宗教か。
お祈りの時間か。
その先に
聖地イスラエルか。
私だけが
逆方向を向いて座って
いるのが
まるで
空気が読めない奴のようで
心苦しい。
いや、
壁際の席に
私と同じ方向の客が
一人だけいた。
美しい
若い女性だ。
ミニスカだ。
大股だ。
パンツ丸見えだ。
携帯に夢中だ。
男ってバカだ。
深いため息をつき、
そう思い嘆きながら
私も
同志と
同じ方向に座り直した。
そこに
聖地はあった。