錯誤と為替レート | ピースフィールド営業マンの業務日誌

錯誤と為替レート

今日は宅建講師の日です。
今週から〇〇Cのなんば校で週1デイタイム本科生の講義が始まりました。





今日の講義の範囲から意思表示の錯誤についての問題です。

問題

Aは、自己所有の腕時計を100万円で外国人Bに売却する際、当日の正しい為替レート(1ドル100円)を重大な過失により1ドル125円で計算して「8,000ドルで売却する」と言ってしまい、Aの錯誤について過失なく知らなかったBが「8,000ドルなら買いたい」と言って、AB間に売買契約が成立した場合、AはBに対し、錯誤による取消しができる。
(令和2年10月「問6」より出題)
〇か×か

答え

×

解説

錯誤で取消しするには、まず表意者(勘違いした人)に重過失(ひどいうっかり)が無いかどうかをチェックします。
表意者に重過失が無ければ取消可です。
表意者に重過失があった場合、相手方に①悪意(知っている)②善意有過失(うっかり知らない)③共通錯誤があれば取消可です。
この問題の場合、表意者Aに重過失があります。さらに相手方Bは善意無過失ですので、錯誤による取消はできません。

それにしても、この問題は4年前の本試験の問題ですが、令和6年の為替レートと全然違うと思いました。