退却できない奴はケチ、意地でやる奴は馬鹿! | P&F社長の今日の一言

退却できない奴はケチ、意地でやる奴は馬鹿!

現代の日本企業において、最も挑戦と創造を繰り返しているのは恐らく
ソフトバンクグループの孫正義さんでしょう。
創業者であり、まだ一代目でありながら、すでに日本の時価総額ランキ
ングでも最上位ランクに存在する一大グループを作り上げました。

私も創業から19年、もうすぐ20年目に突入するわけですが、多くの
挑戦はしてまいりましたし、その“ほとんど”が失敗をしている訳です
が、恐らく孫さんも私の何倍、いや何十倍、いや何百倍の挑戦をしてき
たと思います。

そんな孫正義さんが、後継者育成の講義で語った言葉があります。

「退却できない奴はケチ、意地でやる奴はバカだ!」
「五分五分の時に戦いを仕掛ける者は愚かであり、勝率9割では手遅れ」

という言葉です。

これは、何かしらの挑戦を挑む時に是非ともメンバー皆さんにも覚えて
おいてもらいたいと思いますが、私自身もついつい新規事業や新たな試
みなどを試す時には、意識をしていきたい“基準”となるものと心得て
いきたいと思っております。

私も、様々な失敗を繰り返してきている中で、大きな要因の一つになっ
ていたな、、、と改めて思う事は“無謀なる挑戦”“勢いだけの挑戦”
をしてきた時です。

私もどちらかというと、アイデアマンなので、ついつい「こんな事をや
ってみたら面白いのでは無いか」「こんな事業は面白いと思う」と数多
くの別法人も創りましたし、数多くの事業や商品も生んでまいりました。

ただ、ほとんど失敗に終わっているのは、そういった新たな事に挑戦す
る際に、閃きがあって、それを徹底的に理詰めで勝てる方法(戦略)を
考え抜けていない場合、そしてアイデアだけで誰かに任せた場合なので
す。

孫正義さんが言われているのは、
「7割の確率で戦いに挑むべし!
ただし、もしかしたら7割、という程度ではいけない。
考えに考えに考え抜いて、どう考えてもこれは絶対に7割いけるぞ、と
いう確信を持った7割でなくてはならない。執念を持った7割にしない
と。軽い気持ちで7割と決めたらあかんよ」

と言われていますが、まさしく私は、イメージだけで軽く挑戦をしてき
た事が失敗につながっておりました。

また、「挑戦」と「創造」を我々グループの重要スローガンとしていま
すので、メンバー皆さんドンドンと挑戦と創造を行ってほしいのですが、
問題は、撤退する時、やめる時なのです。

多くの経営者で倒産したり、会社の経営が傾いたり、財務が痛む時には
ほとんどの場合、“赤字を垂れ流している”のですから、どこかで必ず
区切りをつけなくてはなりません。

撤退するとき、やめる時には、必ずと言っていいほど、お客様に迷惑を
かける事もありますし、配属したメンバーにも悲しませたり、やる気を
なくしたり、不平不満になってしまったりすることもありますし、とて
も決断は大変なものです。
また、経営者自身が決めた事であれば、どうしても“いずれは何とかな
るかもしれない”“諦めてはいけない”“ここまでお金を使ったのだか
ら、取り返さなくては”というような、口実が頭に浮かんでしまいます。

しかし、本当に会社を守るべき立場ならば、一旦決めた挑戦であっても
やはり、勇気のある撤退が必要になるのです。

改めて、メンバー皆さんにおいては
何かに挑戦する時!何かを創造する時!に覚えておいてください。

挑戦するには、しっかりと具体的に勝てる勝算を立てましょう!
そして、「これはやばい!」と感じたら、勇気を持って撤退しましょう!