それは、カルマだ。
カルマにおいて、霊の関係性が網の目のように織り込まれている。
関係性とはつながりそのものであり、それは共感に根差す。
アーリマン由来の反感は、共感に由来するそうしたつながりに敵対し、つながりを切る。そして、霊は姿を消す。霊が死んだわけではないにしても。
霊の関係性の織物は重層的だ。
そのような重層的な霊の関係性の織物としてのカルマの正体は、人間の自我であり、その自我が持つ人間以外の自我存在との関係性の集積でもある。
人間はこの地上に誕生し、そして生きてゆく上で、他者と体によって分かたれた個体として現象する。
そのように個体として生きる人間は、他者と何らかの関係性をもつことなしに生き延びることはできない。
他者とのつながり/関係性は、共感を基礎に構築される。
一方、反感に基づくエゴイズムからは、霊的な関係性が生まれることはない。