ロードハウ島には1人だけポリスマンがいます。常駐の医師は1人、看護婦さんは24時間体制で2人いるそうです。何かの雑誌の特集で、ロードハウ島のおまわりさんを引退する人のインタビュー記事を読んだことがあります。いわく、25年間の勤務期間中、酔っ払いのけんかの仲裁が1回あったきり、検挙者はゼロだったそうです。島の治安の良さは抜群。大半のロッジ、アパートメントのドアには鍵穴がなく、チェックインのときにルームキーを預かるわけでもありません。

 

島にはレンタカーはなく、島民や政府の車はもちろんありますが、制限速度は時速20km。信号は1つもありません。バスや電車もありませんので、移動手段はレンタルサイクル(プッシュバイク)、この自転車たち、ハイキングトレイルの入り口やビーチなどに置かれているのを見かけますが、車留めがきっちりと設置されていても、ロックがかかっていない。てゆーか、ロックがついていないのです。

 

ビーチにはサーフボードが突きさしてあり、次の日も同じところにささったまま。信じがたいことですが、地元サーファーたちは、ボードを家に持ちかえるという習慣がないのだそうです。そしてさらに驚くべきことが!!! ネッズビーチ(NSW CLEANEST BEACH 2004)のボートハウスにあるHONESTY BOX(正直な箱)。レンタルのスノーケルやパドルスキーが置かれていて、係員の姿はどこにもなく、それを使いたい人は壁に貼られた料金表にしたがって、その箱に代金を納めましょう!というもの。おいおい神社かよ!みたいノリですね。

 

  050811-01ゴウァー山とリッジバード山      050811-02キムズ・ルックアウトより  

 

ボクらの世間の常識では、信じがたいことずくめのこの島には、都会の暮らしで失われた何かとっても大切なものが、700万年前の植物たち同様に息づいているような気がします。そんなPRICELESSな島を、次世代に遺すためのお願いが英語で書かれていました。ボクの下手くそな日本語訳ですが、これからお出かけの皆さんに少しでも願いが伝わればうれしいです。

 

Please Help Us Care for Lord Howe Island

(ロードハウ島のケアをみんなの手で)

ピクニックエリアではバーベキュー施設をご利用ください。料理を終えたら必ず火を消してください。 

 

●島をきれいにゴミはゴミ箱に捨ててください。ガラス類とアルミニウム類は、分別してください。 

 

●地鳥、動物、植物、岩をむやみに乱さないでください。岩は小さな生物にとって、重要な棲家です。

  

14種類の海鳥は、ここロードハウ島で繁殖します。大半が春から夏にかけての季節に雛がかえります。十分な距離をおいて営巣地を観察してください。エライザ山、ネッズビーチの北端、および、ノースベイにあるアジサシのコロニーは、11月から3月にかけて、特に注意してください。

   

●リーフウォークをする場合、リーフにある無数の潮溜まりで、岩や石をひっくり返しがちです。岩の底を住処とする生物を観察したら、そっと元どおりに戻しておいてください。そうすれば、多くの生物が死なず、守られたままでいられます。 

 

●l生きた貝や珊瑚を採取することは禁じられています。また、エスコットリーフからノースパッセージまでのサンゴ礁は絶対保護区域ですので、リーフウォークは禁止です。 

 

●ネッズビーチでは20年近くのあいだ、魚の餌付けがされていました。ここでのフィッシングは禁止されています。

 

ロードハウ島のお話は一旦これで終了させていただきますが、また答えるべきコメントをいただいたり、新しい情報が入って気が向いたときに書きたいと思います。このブログのタイトルはPRICELESS(PRICEがLESSじゃないですよ、値段のつけようもないくらい価値がある、ですから!)ロードハウ島は、決して格安旅行でいけるところではありませんが、興味・関心を持っていただかれた方、是非、お金で買えない経験の旅にでてみてください。

もそもロードハウ島のベストシーズンて、いつ頃なんでしょ?ボクはいろいろな季節にロードハウ島に行きましたが、どの季節でもそれなりに楽しめるのが、この島の良いところだと思います。最初の目的はダイビングで、確か11月だったかとおもいます。3泊4日でそれなりに楽しめましたが、海の中だけでなく、山歩きや島内散策もしたかったので、2度目は仲間10人で出かけました。この時も確か季節は夏でした。山歩きやバーベキュー、スノーケリング、天体観察(すごいほうき星が見えたんです!)釣り、遊覧飛行などをして過ごしました。

 

3度目は、日本から仕事仲間が出張で来た際に、ゴウァー山(875m)登頂をしました。島には全部で15本のハイキングトレイルがあり、難易度がグレード1から10までに分かれていて、ゴウァー山登頂だけは有資格ハイキングガイドの同行が義務付けられています。たかが875mと最初はなめてかかりましたが、これが往復9時間がかりのかなり本格的なもの。足元はツルツル、ロープを手繰りながらほとんど垂直によじ登ったり降りたり、ハイキングとかトレッキングというレベルではありませんね。決死の登山(マウンテニアリング)の世界です。でも山頂からの眺めは格別でした!皆さんも一度トライしてみて下さい。(海外旅行保険だけは、事前に必ず加入するように!)

 

4度目は島の新しい博物館を建築中の時で季節は冬でした。この時に島内をいろいろ案内してくださったのが、クリーンアップオーストラリアキャンペーンを仕掛けたイアン・キーナン氏。1986/87年のBOC Challenge (ヨットでソロで9ヶ月かけて世界一周するレース)のオーストラリア代表、25人の参加者の中で第6位、彼の本業は大工さん。週末になると文字通り手持ち弁当で、シドニーから工具を持ってロードハウ島に通い、少しずつ博物館をつくっているとのことでした。波乱万丈の人生をおくり、とってもタフで紳士的な彼とは、行き帰りの飛行機も宿泊先も偶然一緒で、すっかりお世話になりました。まだまだ話は尽きないのですが、この続きはまたいつか。

 

ロードハウ島はサブトロピカル(亜熱帯)に属しているので、12,1,2月の夏場でも最高気温が30度を超えることは滅多にありません。また、7,8,9月の冬場の最低気温が10度を下回ることも滅多になく、年間を通じて温暖な気候です。今日のお天気、月毎の平均気温や降雨量はこちら を参考にしてください。

 

  050810-01ロードハウ島の植物     050810-02ロードハウ島の植物

 

ロードハウ島のベストシーズンは、滞在目的により異なります。大雑把な目安として参考にしてください。

 

○ダイビングやスノーケリングなど、マリンスポーツを楽しむのであれば、一般的に11月から3月までの夏場がベスト。夏場の水温はだいたい25℃くらいですので、ウェットスーツが必要になります。

  

○ハイキングや植物を楽しむのなら、旅行代金が比較的手ごろで、気温がそれほど上がらない春先の9月後半から10月頃が狙い目。この時期は植物の開花シーズンなのでお見逃しなく。

  

○サーフィンなら、11月から5月がオフショアの吹く季節です。

  

○何もせず、まったりとインダルジに過ごすなら、冬場にあたる7,8月がスローシーズンです。お気に入りのCDと文庫本を持って、エステ&スパで心と身体を癒しましょ。アコモデーションやレストランの中には一時休業になってしまうところもありますが、航空運賃、宿泊代金ともに一番安い時期になります。何もしないのがこの島での一番贅沢な時間の過ごし方かもしれません!!!

050809カメンカツオドリとロードハウ島 ここまでロードハウ島についていろいろ書いてきましたが、一体どうやって行くのよ!って声が聞こえてきそうですね。今回は、ロードハウ島までの行き方です。以前『ロードハウ島の位置と自然』 で書いた通り、シドニーの北北東約780km、ブリスベンからは約700km、一番近い大陸東海岸の町、コフスハーバーから約400kmも離れた沖合い、南太平洋にポツンと浮かんでいるのがロードハウ島です。

ここへは、シドニーとブリスベンから定期便が飛んでいますが、ここではシドニーからの行き方をご案内します。

シドニーからロードハウ島へは、国内航空便を利用します。カンタスリンクというカンタス航空の子会社が11便、週末は2便くらい、定期便を運行しています。機材は32人乗りのDASH 8という双発機、シドニーからは午前11時台に出発し、約1時間50分のフライトで到着します。実は、この路線、移動距離の割りには値段がうんと高いんですね、これホントです!(片道大人322ドルから533ドルくらい) 


以前、『何でそんなに高いの?』と不思議に思い、カンタスリンク(旧イースタンオーストラリア航空)に問い合わせたところ、この島の周りには他に滑走路がないため、不測の事態にそなえて燃料を多めに積んでいるんだそうです。そのため燃費が下がり、一人当たりの航空運賃がどうしても上がってしまうとのことです。安全上の理由、なるほどです。


カンタス航空のマイレッジをたくさん持っている方は、ここでつかうのが超お得なのですね。マイレッジは区間距離で計算されますから、距離の割りに値段が高い路線で消化するのがおりこうさんなのです。因みにシドニー/ロードハウ島往復は20,000ポイントです。ついでに言うと、航空会社のマイレッジを定期預金のように貯めるのは、無利子で航空会社に融資しているようなもの。ポイントの価値が下がることはあっても、上がることはまずありません。貯まったそばからどんどん使わないと、大損ですよ!

                        





カペラロッジ(Capella Lodge)

オーストラリアが世界に誇る超高級リゾートといえば、GBRのリザードアイランドリゾート、ベダラアイランドリゾート、タスマニアのクレイドルマウンテンロッジなどがその代表格ですが、これらをプロデュースしてきた会社の元社長で、エコツーリズム・オーストラリアの理事としても大変ご活躍されていた方が所有する、カペラロッジをご紹介します。

 050808-01カペラロッジのジャグジー  050808-02ベッドルームからの眺め

このロッジの最大の売りは、何はさておき島内随一の景色の良さです。島の中心部からはずれ、南西部にポツンと建っていますが、標高875mと777mのゴウァー山、リッジバード山の雄姿がエメラルドブルーに輝くラグーン越しに迫る景観は、この島の最も印象的な風景の1つです。大陸東海岸では眺めることの出来ない、水平線に沈む真っ赤な夕日もこのロッジからはバッチリ見えちゃいます。

合計9室ある客室全てがスウィートタイプで、カペラスウィート、ファミリースウィート、ラグーンロフト、リッジバードスウィートの4つのカテゴリーに分かれています。文句なしのインテリアのセンス、料理の質、サービススタンダードの評判の高さは、オーストラリアはもとより、世界屈指のロッジといえるでしょう。新婚旅行やフルムーン旅行、一番大切な人と2人きりでしっぽりと過ごすなら、何しろここが絶対お薦めです!ほらほらオッサン、鼻の下のびてる、のびてる。(余計なお世話ですね、ハイ!)

気になるお値段ですが、目ん玉飛び出し、えびぞりプライスですので、小さなお子様、背骨や腰の弱い方はくれぐれもご注意下さい。

1泊1室2名利用の料金は、カペラスウィートおよびファミリースウィートが$798から、ラグーンロフトが$900から、リッジバードスウィートが$1000から。またエキストラベッドは、1泊大人が$180、14歳以下の子供は$120となっています。尚、これらの料金には朝・夕食とプリディナードリンク、空港送迎およびスノーケリング3点セット、レンタル自転車代が含まれます。(注:シーズンにより料金は変ります。)

ビーチコマーロッジ(Beachcomber Lodge)

11月、中庭に植えられたジャカランダが咲き誇る風景は、まさにPRICELESS! ここをおすすめする 理由は、何といっても日本の民宿におとらぬ肩のこらないアットホームな雰囲気と、そのリーズナブルなお値段です。代々続く老舗の中の老舗ですので、親子3代にわたりこのお宿を利用しているご家族なんかも、珍しくないそうです。

  050808-01中庭のジャカランダ  050808-02ロードハウ島のサンセット         


客室 はレストランとバーがあるメインの建物に5室、ここから中庭をとおり新しく建てられた離れに3室の全部で8室。ロケーションは島の中央部、昨日ご紹介したアールズアンカレッジのすぐ近くで、こちらもネッズビーチ、ラグーンビーチの両方へのアクセスに大変便利な立地です。

ロッジのオーナー夫妻は、この島で生まれ育った旦那のDONと、NSWの内陸部で生まれ、50年以上も前に島に嫁いできたという女将さんUNA。二人合わせてUNADONさん。(つまらない!!!) そして、ボクの記憶が正しければ、毎週日曜と水曜日の夜が『フィッシュアンドチップスナイト』の日。これがもう何十年も続いている、知る人ぞ知るこの島の名物料理なのです。(名物ものに美味いものなしといわれますが、これは例外!)

パッと見、単なる白身魚とジャガ芋のフライですが、これがタダモノじゃーない。この島の近海でとれるバーコッドという高級魚のフライで、サクサクしたころもと、プリプリでジュワーっとジューシーで、それでいて油くどさがまったくない白身魚の絶妙なバランスは、まさに絶品です。島のローカルなら誰もが知っているというこの料理、ロッジのゲストじゃなくビジターとしてもレストランを利用できるので、ロードハウ島に滞在する際は是非一度、お試しあれ!

さて気になるお値段は、1泊あたり朝食つきで1人1室利用$132.5より、2人1室利用$180より、3人1室利用は$270よりとなっています。(注:シーズンにより料金は変ります。)

今日はロードハウ島のアコモデーションについて書いてみます。まずは簡単に概要から。島には全部で17軒のアコモがあり、大別すると次の3タイプに分かれています。

ロッジ・・・レストラン、バーが併設されている、ひととおりのサービスの整ったアコモデーション 

②B &B・・・朝食と寝床のみ提供するタイプのアコモデーション 

セルフコンテインドアパートメント・・・日本風にいえば、“貸し別荘”タイプのアコモデーション食事は外食か自炊が基本、掃除、洗濯も自分たちでするタイプです。

ロードハウ島にはバッパー(バックパッカーズ)はなく、キャンプも禁止されています。また、本土からデイトリップするような距離でもありませんので、この島に滞在する場合、これらの中から目的、ロケーション、予算などに応じていずれかのアコモを選ぶことになります。 

では、これからすべてのアコモをご紹介するのはしんどいので、ボクが個人的に是非おすすめしたい物件をいくつかご紹介します。

050806-01アールズアンカレッジ 050806-03リビングルーム 050806-02リベッドルーム

アールズアンカレッジ(Earl’s Anchorage)


2004年12月に完成したばかりの島内で最新のセルフコンテインドアパートメント。ロケーションは島の中央部。東にネッズビーチ、(NSW Cleanest Beach Award 2004に選ばれた!)西のラグーンビーチの両方へアクセスしやすい便利な立地です。客室数は、1ベッドルームx 4ユニット、2ベッドルーム x 2ユニットの合計6ユニット。

 

床面積は1ベッドルーム70平方メートル、2ベッドルームが90平方メートルもあり、ゆったりとした贅沢空間にセンスと機能性を兼ね備えた内装が施されています。自然の光をふんだんにとりいれつつも、ケンティア椰子を上手に利用してプライバシーがしっかりと守られており、周囲の自然と一体となっている点が最大の特徴です。6ユニットがそれぞれ違ったつくりになっているのも、敷地ごとに最もふさわしいデザインを選んだ結果だそうで、このことがリピーターを飽きさせない配慮にもつながっています。他のゲストに気兼ねすることなく過ごせるので、カップル、ご家族連れ(小さなお子様連れ)、友達同士でワイワイといった場合にとくにおすすめです。

 

気になるお値段ですが、1泊あたりの宿泊料金は、1ベッドルームが$255(定員2名まで)から、2ベッドルームが$360(定員4名まで)から、となっています。最大定員は1ベッドルームが4名まで、2ベッドルームは6名までとなっており、エキストラベッドは1人分90ドルかかります。4人で1ベッドルームに3泊する場合は、($255+90x2)x 3=$1,305という計算です。(注:シーズンにより料金は変ります。)

050805-01ロードハウ島イメージ 050805-02ロードハウ島イメージ 050805-03ロードハウ島イメージ  050805-04ロードハウ島イメージ


さて、世界中の離島リゾートの抱える共通の問題点ってご存知でしょうか?①真水の確保汚水処理ゴミ処理ですね。モルディブの場合、現在の人口27万人に対して毎年、その倍以上の訪問客があるのですが、とくにが大問題となっています。

もともと珊瑚が隆起して出来た小さな島で、最大標高が2mたらず。『埋め立てればいいじゃん』と思います?そういう単純な話ではないのです。毎年、何十万トンものゴミ+排泄物(うんこ)をツーリストが残していくことで、海洋生態系が確実に壊されているのです。アトール(環礁)の内側の水深はわずか40m、水質汚染が深刻な問題となっています。また、前のブログで話題にした人気の水上コテージも、実は珊瑚礁に鉄柱を打ち込みコンクリートで固めるんですね、破壊された珊瑚がもとどおりに蘇るまで、数十年の歳月を要するといわれています。

『モルディブの海はいったい誰のもの?』、モルディブ‘(ディベヒ)人?世界中の旅人?そこでリゾートを経営する人?投資家?『あらゆるステークホルダーのもの』なんて、資本主義の原理を持ち出しますか?珊瑚や魚や鳥やイルカやエイも、タコもイカもそんな話は認めないでしょう!『誰のものでもありません』ってーのが、南極みたいでカッコいいじゃないですか。『うんこはさておき、ゴミくらい持ち帰れや』、と賢明なウミカメのぼやきを聞いたような気がします。

さて、話をぐぐーっと戻して…ロードハウ島の場合は、島全体で400床。部屋数でいうとわずか166室!それらが17軒ものロッジ、アパートメント、B&Bに分かれており、それぞれを別のオーナが所有しています。最大規模のロッジでさえ85ベッド(全33室)しかありません。年間の訪問者数は1万2千人程度。海外や本土から観光開発のための大型資本が入りこみづらい仕組みが、島を急激な変化から守り、昔ながらの佇いと、みずみずしい自然を未来に残す役割を果たしているのでしょう。

ピークシーズンといえど観光客でごったがえすことなく、のんびりと静かな時間を過ごせる保証つき。このようなベッド数の制限設定は、この島を愛してやまないリピーターにとって、でりゃーありがいことなのです。観光客が押し寄せることによって、本来の魅力が失われてしまうのは、悲しすぎますよね。『ロードハウ島の海は誰のもの?』、『誰のものでもにゃーだがぁー』と、“なごやん”が自慢するのを聞いたような気がします。(ボクは“なごやん”ではないので、発音ちがっていたらごめんなさい。)

050804-1ロードハウ島イメージ 050804-2 ロードハウ島イメージ 050804-3 ロードハウ島イメージ 050804-4 ロードハウ島イメージ   


太古の自然が残る絶海の孤島、ロードハウ島。島民の人口約350人に対して、ツーリストベッドの数が島全体で400床までに制限されています。1982年にユネスコの世界自然遺産に指定されて以来、ツーリズムが島の環境変化にあたえるインパクトに配慮し、このような制限が設けられたとのことです。

 

話は南太平洋から大陸を西に横断して、一気にインド洋にそれますが―――『インド洋の首飾り』といえば、そう!モルディブ共和国。26のアトール(環礁)に1,200もの小さな島々が浮かんでいる、とっても美しい島嶼国(とうしょこく)です。実はここ、数十年前までは一種の鎖国状態にあり、外国人がここを訪れることは滅多にありませんでした。わずか10万人くらいのイスラム教徒がひっそりと漁業で食べていただけの、経済的にはとても貧しい国でした。

 

1970年代になって、灼熱の太陽と真っ白なビーチ、透明度の高いプリミティブな海を求めて、最初はヨーロピアンが訪れるようになります。続いて日本人、オージー、アジア人の間にその海の素晴らしさが知れ渡り、中でも人気が集中したのが、おなじみの水上コテージです。客室内にグラスボトムのテーブルがあるものや、カヌーで朝食を運んでくるものとか、スパやジャグジーまでついているものまで。

 

現在では、最大ベッド数600床の大型ホテルを含む、全部あわせて87軒のリゾートホテル郡が出来上がり、モルディブ全体のベッド数は16,444床。世界中から、年間56万3千人ものツーリストが訪れるようになりました。(※2003年の政府統計による)

で、どーしてロードハウ島の話がモルディブまでいっちゃうの???この続きはまた明日!

                     絶海の孤島・ロードハウ島の歴史         

                                                                                     

                    ロードハウ島全景

もともとこの島は、1,788年、囚人をのせてノーフォーク島へ行く途中の船により偶然発見されたのです。1,833年(日本でいうなら江戸時代の末期)には入植が始まり、商業捕鯨船への水と食糧の補給基地として、年間40隻もの船に物資を供給するまでになりました。今でこそ『クジラ採るなー!』と、偉そーにいうオーストラリア人も、お侍さんの時代まではお盛んにやっていたみたいです。

やがて1870年代に入って商業捕鯨が下火になるにつれ、次第に物資の供給先を失うのですが、一方で、島はケンティア・パームの原産地だったため、この種子の収穫から出荷までが次の時代の経済をささえる主要産業となっていきました。観葉植物として有名なこの椰子の木は、低温で日の当たらないところでも育つため、豪州国内向けというより、オランダ、英国、北欧、北アメリカなどが、その主な出荷先となっていたそうです

 

観光業の始まりは意外と早く、1920年代前半にはすでに大陸本土から観光客が訪れるようになり、1947年からシドニー湾のローズベイと島との間を、42人乗りのフライング・ボート(水上艇)が往来していたというから興味深いですね。当時は、インターネットどころか電話も、宿の予約を代行するトラベルエージェントも無かったわけで、乗客は、ラグーンにフライング・ボートが着くやいなや、宿の確保を競って、全力で泳いで走りました。これがトライアスロンの起源というから驚きです。(うそ!)さておき、1974年に島に滑走路が敷かれるまでは、なにしろ大変だっただろうと察します。

(つづく)

         絶海の孤島・ロードハウ島

                    

 

さて、ロードハウ島ってどこにあるのでしょう?シドニーの北北東約780km、ブリスベンからは約700km、一番近い大陸東海岸の町、コフスハーバーから約400kmも離れた沖合い、南太平洋にポツンと浮かんでいるんですね。

 

地図でご覧の通り、ニューカレドニアとGBRの間、コーラルシーからは暖かい潮が、タスマン海からは冷たい潮が流れてきて、ちょうどロードハウ島の沖合いで潮が交わります。そのため、暖流と寒流のそれぞれに生息する魚類、貝類、珊瑚たちがこの島の近くで多く見られるのです。

 

メインアイランドの大きさは、南北11キロ、東西2.8キロ、南端にそびえ立つ2つのピークは、島の最高峰ゴウァー山(標高875m)、リッジバード山(標高777m)。この2つのピークの山頂付近には、常に雲で覆われ、そのため太古からの雲霧林が発達しており、ここが氷河期には植物たちの避難所となっていたのだそうです。

 

つまり、豪州大陸本土との隔絶、大きな標高差、起伏に富んだ海底の地形が、鳥類130種、魚類490種、珊瑚は94種類にも及ぶ、豊かな生態系に恵まれた楽園をとりまく環境をつくりあげているのです。

(明日はこの島の歴史について書いちゃいます)