今 世間で物議を呼び、その考察が盛んな映画

「君たちはどう生きるか」

謎が多い、説明不足、駄作、よく分からない

でも凄い、最高傑作、感動した… 

人によって捉え方がキレイに分かれていて、

”この作品はこういう事だ” という決定打が

出て来難いようです。

 

そこで 私はどう観たか? 

ズバリ!この映画の題名は「少年とアオサギ

副題として「君たちはどう生きるか

そう観た方が方が スッキリ納得するのではと

思います。

これは 少年とアオサギが巻き起こした異世界

冒険物語であり、そのきっかけとなったのが

「君たちはどう生きるか」という書籍だった。

そんな風に単純に観た方が分かりやすいと思い

ます。

「少年とアオサギ」は、この映画の英語名です。

海外ではストレートに冒険物語だと捉えている

のかと思います。

 

ただ、”深読みできる裏テーマ”が この映画には

秘められていると思います。

私が深読みする裏テーマは ”この世界の真相と、

危うさ” です

その事をストーリーから追っていくとー

・発端は、天から降って来た 謎の物体。

・主人公の大叔父が それに心奪われてしまう。

・大叔父はその中に、積み木のような不安定な

 世界を創ってしまう。

・だが、後を託せる 血筋が同じである後継者が

 必要となってきた。

・後継者と期待される主人公は、自らの汚れを

 理由にこれを断る。

・結局、その世界の独裁者が ルールも知らずに

 世界をぶち壊してしまう。

 

この一連のストーリーは スピリチュアル・精神

世界が好きな方々にとって 興味をそそる処だと

思います。

このストーリーを大雑把に言い換えるとー

・生命や人類文明の元を正せば、それは高次元の

 何がしかからやって来た。

・人類文明は、高次元と繋がり 世界のバランス

 知る感性に長けた ある血族に伝えられ代々受け

 継がれてきた。

・文明には歪が生じ、バランスを保ってきた者

 たちは高齢化し 後継者が必要となってくる。 

・だが、後継者は簡単に見つからず、高次元の

 存在を疎んだ バランスを知らない者が世界を

 牛耳ってしまう。

・結果、世界は滅亡に向かっていく。

こういう歴史の流れを知った上で、これからの

危機の時代「君たちはどう生きるか」なのかと

思います。

 

こんなに壮大で深淵なテーマがあるなら、もっと

ここに時間と熱量を注ぎ込んで 危機を訴えるべき

だと感じます。

しかし、そこはサラッと済ませていて「少年と

アオサギ」の物語の中に 上手く丸め込んでいる

という印象なのです。そこがこの作品の不可解な

ところかと思います。

恐らく、今や宇宙人情報などが 徐々に公開され、

高次元など信じられる途上にある時代です。

人類の起源の真相とか スピリチュアルなテーマ

は、今は臭わす程度にしておいた方が妥当という

判断があったのかもしれません…

 

結局、これからの時代 困難が待ち受けていても、

仲間や友人、人と人との絆を大切にしていこう

というのが着地点のように思えます。

サギという鳥は非常に知能が高くて、昔から人を

たぶらかす 妖(あやかし)の一つと見られてきま

した。

そんな サギ(詐欺)みたいな者でも、良い所も

きっとあるはずだ。 仲間として迎え入れていく

感性の豊かさ度量の広さが大切になってくる

のではないか。

「少年とアオサギ」という視点から、このような

メッセージが伝わって来るというのが 私の拙い

感想です。

 

まとめると、この作品は 密かにこう語っているの

かと思います。

「世界のバランスを保ってきた力は 衰えつつある。

 世界を曲がりなりにも牛耳ってきた勢力も 崩れ

 始めている。

 君たち一人一人の感性を磨き、仲間との絆を大事

 に生きていく事が、これからの時代 大切になって

 くるんじゃないか。」