3月11日、東日本大震災が起きた 同じ土曜日という

事で、各TV局、マスコミは こぞって報道特集でした。
しかし 大変に不遜ながら、また特番か、あの日、震災、
もういい加減 いいやというのが、正直な気持ち
になって
いました。
特に大きな災害にも見舞われず、気持ちが薄れてきた。
これが 風化というものなのでしょう。

 

そんな折、ラジオで福島を応援する 歌の特集があり、
その時、福島県の歌 「こめら」 を想い出しました。
今から3年ほど前に この歌を知り、その歌声に感動し、
ブログ記事に書いたのでした。
(記事はこちら)
先ほど聴き直し、全く色褪せない、否 それどころか、
今だからこそ胸に迫って来る、歌の凄みを感じました

そして、震災について 考えてみようという気持ちにも
なってきました。

これこそが、歌の持つ力だと思います。

 

 福島県の歌  「こめら (子供たち)」

      作詞:秋元 康 作曲:後藤次利        

            歌:ハッピー・アイランド (2001年)

   

 

      ♪緑の木々がざわめく  風の通り道     

         春の訪れは  めぐり会いの足音     

         果てない空を映した  海は水鏡     

         夏の太陽は  生きている証し

         なぜに生まれて  なぜに死ぬのか?

         人は誰にも  いつの日か めざす場所が

         どこかに  あるのさ  楽園ー。      

            「こめら」 あづまれ(集まれ)!      

              ここが  ここが  約束の地だ      

              おめえの故郷に  自分の足で立つんだ      

             「こめら」 あづまれ(集まれ)!      

               遥か  遥か  磐梯山に       

               背中を向けないで  まっすぐ 歩いて行くんだ。    

       

      ♪重なる山が色づき  秋が過ぎ去って     

         冬の温泉で  思い出す四季よ

          どこで生まれて  どこで死ぬのか?

          道はいつでも  先の夢見てる限り

          続いて  いるのさ  永遠ー。      

             「こめら」 いがっせ(行きなさい)!      

               明日へ  明日へ  あきらめないで      

               未来の福島は  みんなの愛で広がる      

             「こめら」 いがっせ(行きなさい)!      

               ずっと  ずっと  塩屋の岬      

               心の灯台を  忘れず  迷わず行くんだ。     

 

          「こめら」 あづまれ(集まれ)!     

            ここが  ここが  約束の地だ     

            おめえの故郷に  自分の足で立つんだ     

          「こめら」 あづまれ(集まれ)!     

            遥か  遥か  磐梯山に      

            背中を向けないで  まっすぐ  歩いて行くんだ。     

            背中を向けないで  まっすぐ  歩いて行くんだ。

                  

 

震災当時、その復興応援ソングと称する曲が 続々と

出てきました。 が、果たして今も心に響く、記憶に焼き

付いている曲が どれだけあるだろうか?
残念ながら、復興応援ソングの多くは 一時のムードに
終わっただけではないか?
  震災の風化より 遥かに、
復興応援ソングの忘却も甚だしい、それほどに難しい
テーマだと感じるのです。
しかしそんな中、これぞ ナンバーワン復興応援ソング、
本当の復興応援ソングとは こうだ!
  そう言えるのが、
福島県の歌 「こめら」
だと 私は思います。

 

殊に耳に残るのが、
 ♪「こめら」 集まれ~  からの “転調” です。
それ以前の歌詞は、福島の四季の恵みや、そこで

暮らす人々の営みとか 人生観を描いています。
ところが “転調”後は、一気に歌の力、歌の勢いが
出てきて 曲調が変わるのです。

そう、まるで “あの日”のように…
福島の 「こめら」(子供たち)= 人々よ、来たるべく
苦難に負けるな! 頑張れ!

そんな 心強いエールに聴こえるのです。
清々しくも 力強いコーラスに、心打たれるのです。

 

驚嘆すべきは、震災の10年前に この曲が創られた
という不思議です。
本物の歌は 時を超越し、出るべくして出るものでは
ないか?
そうとしか説明がつかない、埋もれさせては
ならない応援ソングだと思います。

 

(作詞が 秋元 康氏なので、AKBグループによる

   カバーで甦る、それも面白いかと思います。)