きむらです。
宮崎県都城市・乙房(おとぼう)こども園。
ヤギの乙吉(おときち・乙房に吉が来るようにとの願いを込めて)のストレスが
溜まらないように、自由に動き回れる「ドッグ・ラン」ならぬ「ヤギ・ラン」を作ろうということで、
午前10時開始のワークショップ。
いつものようにおとなが動き始めると…。
子ども数人も当たり前のように、おとなと同じように作業をしはじめます。
これは、おとなに「手伝って!」と言われたわけでなく、自主的です。
自分でスコップを持ってきたり、手押し車を持って来たり。
作業の様子を少し観察し、だいたいの流れを理解した時に、道具を持って
加わってきます。その姿は、決しておとなの手伝い・サブ感覚ではなく、
自分もメイン、作業するのは当たり前、というような雰囲気です。
「まだ土、要る?」
「あと一杯」
こんな会話をしながら、土を運ぶひと、スコップで土を叩いて固めるひと、
役割も分担されています。
それは、まったくおとなの姿と変わりません。
ここでは、
「お手伝いをしているんだね!」
「えらいね!」
などというおとなからの言葉は一切聞かれません。
おとなも適宜会話をしながら淡々と作業をし、子どももまったく同じ感じで。
ともに過ごす空間をよりよくする作業は、
ここにいる者が等しくやるのが当たり前なんじゃないの?
という子どもからの声が聞こえそうです。
普段から彼らはじつによく大人の様子を観察しています。
【時折、インパクトをゆっくり回しながら】
「のこぎりを取って!」とお願いしたら、
しっかりと柄の方を相手に向けて、自分は刃の方を気を付けながら持って手渡しする彼らです。
これは、おとなの様子を細かく観察しているからこそできること。
【ヤギの乙吉】
さて、この「ヤギ・ラン」は、乙吉の1度の脱走もありましたが、
点検が出来たということで、この部分を改善し、いい感じで完成。
都城盆地の夜が、今日もやって来ました。
宵の明星もきれい。
遠くの山は、たぶん、桜島。
(きむら)