昨日除去した蜂の巣の近くで、地に伏し、もがきつづけている蜂の残党がいた。そこは木陰になっていて、飲み物をつんだ軽トラを停めたりしている、作業の合間の休憩をとる所だった。蜂の巣から掻き出した蜂の個が孵化したものか、偵察に出ていた蜂だったのか、良くわからないけれど、息も絶え絶えになりつつあるのに、まだたちあがろうとしている蜂の執念に僕は恐怖を覚えた。「苦しいだろうから、いっそのこと一思いに」と女性の手前言ったけれど、彼女には、しつこく動かなくなるまで鍬の先を死に掛けの蜂に押し付ける僕の様子はいかにあさましくみえただろうか。