【戦後の国産腕時計】
タカノ (高野精密工業) の後を継いだ国産腕時計『RICOH (リコー) 』が、1962年(昭和37年)10月に販売した「リコーダイナミックオート33」です。
当時、時国産機械式腕時計の最多石数「33石」を誇っていたリコーは国産三大メーカーに対抗する為の高級路線で勝負していたのですが、それでもセイコー、シチズン、オリエントの実績と信頼の壁を超えることは難しく、思うように販売数は増えなかったようです。
近年は某オークションでも、1960s~70sリコーを見掛けますが、2015年頃までは、国内の腕時計ファンから見向きをされない氷河期が続いてました😅
結果的にその状況が幸いして、現在は1960s~70sのデットストック品や極美品が地方の時計屋さんに眠っていたようです。
2019年にトンボ出版から国産腕時計『タカノ・リコー』本が販売されたことも追い風になり、今後は1960s~70s に生産された「リコーダイナミックオート」、「リコーオートジャスト」を中心に注目されると思われます。
又、1960sのデザインはロレックスデイトジャスト似と批判されながらもリコーは独自のデザインを貫いた、1963年頃~1968年頃のモデルはロレックスよりも個性が強く、和➕洋の雰囲気が感じられてカッコいいです😃
現在のRICOH (リコー) は時計部門から撤退しており、1960sに生産された美品オリジナルは貴重性が高くなりそうです✨
1963年(昭和38年)製造
ムーブメント:自動巻、33石、Cal.57107、18000振動/h
ケース:縦44mm、横36mm、厚み11.2mm、ラグ幅18mm
販売価格:10,500円(FGPケース)、9,500円(SSケース)
【参考データー】
当時の大卒初任給(公務員上級)は17,100円になります。
拘りは60年代の「でべそRマーク」
特にブレスレットはコマの形状が芸術的で細部も丁寧に仕上げていますし、画像でも解ると思いますが、バックル部に「でべそRマーク」を付いている事です。
同時期の国産メーカーではシチズンがブレスレットに「でべそCマーク」を付いてましたが、セイコーのブレスレットでは「でべそSマーク」付きを見た事がないです。