年々、「もう観なくてもいい」と思えるミュージシャンやバンドは増えている。
それは年齢による衰えでがっかりするからかもしれないし…またはもう何度も同じような来日コンサートを観ているからというのも理由の一つかもしれない。
今年、最初の来日アーティスト鑑賞は2010年以来の“Voices os RAINBOW”
はっきり言うと全然観に行くつもりはなかった
2010年のライブはそれなりの意義を感じもした。
ジョー、グラハム、ドゥギーの三人の声を聴けると言うのはなかなか贅沢でもある。
でも、今回は…ウーン、多分楽曲が数曲入れ替わるだけでドタバタ感の否めないライブだろうと…魅力を感じていなかったところ知人から電話が入り「チケットがあるのですが行かれませんか?」
2枚余裕があるというでX-RAY時代からのスタッフ兼友人のヒロ君を誘って行くことにした。
そして、気分を切り替えて昨年の“MEGATON CLUB”で知り合ったジョーのバックでベースを弾く長谷川さんの応援もしようと乗り込んだ中野サンプラザ。
サウンドチェックでほんの一瞬“Over the rainbow”のSEが聴こえたのを聴き逃さないわたくし(笑)
ということで1曲目の“Spotlight Kid”は確定(笑)
ジョーには食指が全く動かないわたくしはひたすらギターの梶山さんとベースの長谷川さんを観ていた。
今回の梶山さんは凄かった。お客さんは100%リッチーのトーンとフレーズを惜しみなく披露する梶山さんに対してとても冷淡な反応だったと思う。そうなると日本なのに日本人がアウェーに立たされることからのいら立ちを強く感じた。
この再現力こそがジョーの歌う楽曲すべてを惹きたてるのに…昔、来日アーティストの前座の日本人バンドに「帰れ」コールを浴びせた風潮は別の形で垣間見られた…「無関心」というやつの方が厄介だと思う。
仮に梶山さんに「帰れ」コールなどがあった方がご本人は発奮されるのではないかしら?
ジョーが好きならやはり彼が認めている梶山さんにももっと声援を送る方がジョーを喜ばすことになると思うのだけれど…
一方の長谷川さんは指弾きの特徴的な動きで明るく元気にステージを左右に動きまわっておられた。序盤がベードラに隠れてラインがはっきりしなかったがドゥギーが歌い出す頃には太いいい音がしていた。
ジョー~ドゥギー~ジョーという流れの最後の“Burn”の時は「どんな風に弾かれるのかしら?」と凝視していたら3番のパックでは師匠グレン以上にハイポジションフレーズをぶちかまして下さった。
アイドル並のルックスからは考えられないエグいフレーズ、ごちそうさまでした(笑)
二部はALCATRAZZ
2010年と同じMSGの“Asault Attack”から…前回よりもはるかに調子がいいように思えたがカンペを見るのはどうにもならないらしい(笑)
かの“Only one woman”が聴けたのは嬉しかった。
“Will you still love me tomorrow”は期待したけれどだめだった(笑)
梶山さんの事を書いたがよくよく思い出すとALCATRAZZのHowieも結構無視されていた(苦笑)
リッチーやイングヴェイじゃないとダメなのかしら?
僕はなんとなくやりきれない思いで中野サンプラザを後にした。
そして、やっぱりもうジョーもグラハムも今回までで観た数々のライブの記憶だけで十分だなって思った。
僕の中の最高のグラハムはレインボーの3回目の来日であり…
ジョーはレインボーの時よりもソロの初来日でグレン師匠とのカップリングが実現した時が最高だった。
もしも、これからジョーを観るとしたら別のバンドのボーカルとしてレインボーの曲とは違う別の曲を歌う時かな…ファンダンゴとか…それはないか(笑)