高崎市ではたらく税理士の「一隅を照らせ!」 -3ページ目

三菱東京UFJ銀行の優良中小企業に低利融資に見る流れ

三菱東京UFJ銀行が、優良中小企業に低利融資を始めるとのこと。



高崎市ではたらく税理士の「深く穴を掘れ!穴の直径は自然に広がる」



以下、日経の記事より引用。



「金融庁の会計ルールを採用しているなど3つの条件を儲けて…優良な大企業並みの低い水準とする。」

「中小企業の決算書が信頼できるかを見極めるのは難しく、優良な企業に資金が行き渡らない一因になっている。そこで、税理士や公認会計士の集まりであるTKC全公開と提携。国から中小企業を支援する役割が認定されている5400人の税理士が監査している企業を融資の対象とする。」



決算書の信頼性が高い優良な企業は、低利で融資を受けられる。



当たり前と言えば当たり前のことに聞こえるが、
これが当たり前でなかった現実がある。



つまり、それだけ適当な決算書が多かったということ。



「国から中小企業を支援する役割が認定されている5400人の税理士が監査している企業を融資の対象とする。」とのことだが、これは中小企業経営力強化支援法に基づく認定支援機関のことで、
支援機関の支援を受けることで、補助金や有利な融資を受けることができることになっている。
(当事務所も支援機関の認定を受けています。)


以前から、至る所で中小零細企業にも本物の経営が求められる時代になるという話をしているが、
今回の三菱東京UFJ銀行の融資のような小さな流れが到る所で起こっている。



当然、我々税理士も選別される時代に入っている。

こうした動きはその一環だ。



これを点で捉えると、流れを見誤ると思う。
大きな流れを見て行きましょう。



先日の金融機関さんとTKC群馬支部の情報交換会では、
地方の金融機関もこれに続いて欲しいという我々の要望に対し、
前向きに検討したいとのコメントも頂いた。



会社を変えるには時間がかかる。

しかし、中小零細企業の良い所は、

経営者の意思で、方向性をを変えられること。



時代は徐々に変わって、戻ることはありません。
気づいた時には遅かったということがないよう、着々と準備したいですね!

金融円滑化法期限切れに向けて

金融円滑化法の期限が当月末に切れるということで、新聞や雑誌等でも話題になっています。

アンケートを見ると、今後の金融機関対策に不安を持っている経営者の方も多いようです。



これに向け、「日本経済再生に向けた緊急経済対策 」(平成25年1月11日閣議決定)に基づき、各財務局・財務事務所に、中小企業等金融円滑化相談窓口が設置されたとのこと。



以下、金融庁作成のパンフレットです。



高崎市ではたらく税理士の「深く穴を掘れ!穴の直径は自然に広がる」


高崎市ではたらく税理士の「深く穴を掘れ!穴の直径は自然に広がる」


裏面の「主な中小企業支援策」では、「独力では経営改善計画の策定が困難な小さな中小企業・小規模事業者に対して、全国の認定支援機関(税理士、中小企業診断士、商工会、地銀・信金・信組等)が計画策定を支援します」と表記され、経営支援型セーフティネット貸付、中小企業支援ネットワークについて紹介しています。


ただし、経営改善計画は数字を並べただけでは意味がありません。



理想的な状態に向けての行動計画と継続的なモニターが重要です。

そうしないと絵に描いた餅になります。



経営戦略の勉強→経営計画の策定→月次のモニタリング



当事務所では、このような流れが重要だと考えて、ご支援しております。

経営支援と一体となった融資制度の創設(日本政策金融公庫)

昨年8月に「中小企業経営力強化支援法」という法律が施行されました。

この法律に基づく支援機関に当事務所も認定されております。

 

意外にこの法律に関する動きが大きく、

先月は支援機関向け研修がありました。

 

そして、金融円滑化法切れを今月末に控え、

具体的な施策が打ち出され始めました。


日本政策金融公庫さんから、

「平成24年度第一次補正予算成立に伴い創設される制度のご案内」

の発表があり、

「経営支援と一体となった融資制度の創設」ということで、

「経営環境変化資金」と「中小企業経営力強化資金」が創設されました。


平成25年3月(つまり今日)から開始されるとのこと。


「経営環境変化資金」


○ 再生局面に陥ってないものの、一定の借入負担があり(※)、一時的に資金繰りが悪化している事業者向けの制度です。

○ 認定経営革新等支援機関又は公庫の経営支援を受けて財務内容の健全化を目標とする計画を策定する事業者が必要とする運転資金については、「基準利率-0.4%」が適用できます。

(※)借入負担年数((有利子負債+社債)/(経常利益÷2+減価償却費))が13年以上となる先


これは結構多くの企業が対象になる気がしますね。


「中小企業経営力強化資金」


○ 創業又は経営多角化・事業転換等の新たな事業活動をするにあたり、認定
経営革新等支援機関による経営支援を受け、新商品の開発等新たな市場の創出を目指す事業者に対する制度です。


○ 1,500万円以内については、「基準利率-0.4%」で、無担保・無保証人でご利用ができます。


特徴は、いずれも認定支援機関による経営計画策定、モニタリング、その後の支援が要件となっていること


いよいよ本格的に、地域の中小零細企業をサポートする税理士事務所に、

税務だけでなく経営計画支援等のサポートも求められる時代になって来ましたね。


参考までにリンクを貼っておきます。

「平成24年度第一次補正予算成立に伴い創設される制度のご案内」