【鍼灸症例】〜症状とは、コップから溢れ出た水のこと也〜 | 【日本一鍼を打つ治療家】鍼師おざわの治療哲学Blog

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創業18周年
国立おざわ鍼灸・整骨院(本院)国立駅徒歩3分
東京都国分寺市光町1-39-3
鍼治療特化型厚生労働省認定国家資格治療院/トリガーポイント治療/Trigger-Pt®

【銀座並木通り分院 】鍼治療〈東京 おざわ〉東京都中央区銀座2丁目4-19-5F

 

 

60代 女性
【主訴】

テニス後…背中から腰の痛み

股関節の違和感

 


【問診】


毎週末テニスをするのが日課で、かれこれ5年くらいはこの生活リズムで過ごしてきた。



しかし3週間前、朝起きあがろうとすると腰が固まっていて起き上がれず、、
30分ほど時間をかけてようやくベットから起き上がれたものの、昼過ぎまで腰の違和感は続いたままだった。




次の日も起床時に腰の違和感があったが、

前日ほどではなかった。




それから数日は調子が良く、週末のテニスを迎えた。
翌日、

また1週間前と同じように起床時に腰の痛みとガチガチに固まった状態に。。。




今回は腰の症状だけでなく、

左の股関節に痛みも出てきた。
歩行時に体重をかけると少し痛みがあり、しばらく安静にしていたが1週間経っても改善せず、、




この五年間で初めてテニスを休んだ。(ショック)





結局、2週間経過しても腰と股関節の痛みは続いたままの状態。現在は背中から腰にかけての中間の辺りが最も痛みが強く、股関節も痛みだけでなく足に軽い痺れ症状も出ている。





ほぼ毎日、

起床時に腰が痛い為すぐに起き上がれない。
このままテニスができなくなるのではと不安になり、友人に相談したところ国立おざわを勧められ、来院となりました。







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【視診・触診】


視診 

歩行時に患側の左足を庇うような歩行

触診 

胸腰椎移行部に顕著な圧痛と筋膨隆がみられる。
中殿筋と大腿筋膜張筋に圧痛と足に関連痛が出る。




【治療部位】


①最長筋 

②腸肋筋 

③多裂筋 

④中殿筋 

⑤小殿筋 

⑥大腿筋膜張筋 



【治療経過】


1回目
上記の④、⑤の筋肉に刺鍼した際、足まで再現痛が出る。



術後は、治療部位に重怠さが残るものの全体的にスッキリした感覚がある。



2回目
前回後、ペインスケール10→6
歩行時に足を庇うことはなくなってきた。
起床時に腰の硬さを感じるが以前よりは起き上がりが早くなった。



3回目
6→3
朝の腰の症状は若干残っているものの、日中はほぼ気にならない。
股関節は階段を降りる時に少し違和感がある。




4回目
痛み消失。
調子も良く、念願のテニス復帰。
思いっきりテニスができている。



 

現在も週に一度メンテ治療を継続中である。




 

【潜在性トリガーポイントと活性型トリガーポイント】


トリガーポイント(以下TP)

筋肉は筋線維の集まりであり、その線維に『硬結(こうけつ)』が出来ます。




この硬結が索状の塊になり、『TP』と呼ばれるものになります。



TPには未だ症状にならざる『未病』という存在の『潜在性TP』があります。




これは痛みの器が大きな人は気が付きにくく、コップから水があふれるようにザバーっと症状が現れます。



コップの中の水は『潜在性TP』

コップから溢れ出た水は『活動性TP』




患者さんが自覚するのは溢れ出た水とすると分かりやすいです。




一般的に治療と呼ばれるものは溢れた水の拭き掃除。。。ですが、

無自覚のコップの中の水をヨイショヨイショとかき出して行くのも治療です。



 

その人それぞれの感覚によっては、

コップの人もいればバケツの人もいます。




バケツの人はザバーっと出てきた症状が大きいので拭き掃除が大変になります。




『私は元気!』と思っている昭和の人ほど、ザバーっと溢れ出る水が多いものです。



季節の変わり目はご注意下さいね。










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