【問診】
1ヶ月前に交通事故に遭う。
軽い事故だったので首が少し痛くても平気だろう…と思っていた。
念の為整形外科に通い頚部捻挫と診断を受け電気治療や筋弛緩剤、
しかし事故から3週間経ったくらいから首の痛みや頭痛、睡眠障害
以前から肩コリや頭痛は時々あったがこんなに酷いのは初めて。
寝つきも悪く眠りも浅いのは初めてである。
最近は疲れも溜まってきて仕事中や車の運転中がかなり辛い。
頭痛も起床時から発症して集中できない。
このままではどんどん酷くなると思い受診。
【視診・触診】
皮膚緊張が強く皮膚表面が動かない。
後頭部の浮腫みが顕著。
頚部が全体的に過緊張状態にある。
顔面に生気が無く白い。
【治療】
交通事後の後遺症は数週間〜数ヶ月遅れて発症する事も多いのが恐いところです。
自律神経症状が出るまでに時間がかかることもある為(少しずつ首が浮腫んでくるから)、治療開
今回の患者さんも最初は軽い頚部捻挫でしたが徐々に症状が出始め
【治療部位】
僧帽筋
頭半棘筋
頭半棘筋停止部
頭板状筋
胸鎖乳
後頭下筋群
1回目
当日の夜はぐっすり眠れた。
久しぶりに寝たなと言う感じ
2回目
治療をすると数日は調子がいい。
睡眠には波がある。
3回目
頭痛が減って来た。
4回目
全体的に改善傾向にあると感じる。
5回目
睡眠はバッチリ。
仕事中の頭痛もほとんど無い。
6回目〜10回
徐々に改善。
元からあった肩コリも一緒に改善。
現在は保険会社とのやり取りで交通事故治療は終了しました。
日頃のケアとして治療を継続
【交通事故による疼痛・自律神経症状の鍼治療】
交通事故による外傷として、見た目にもわかる外傷があれば他人は分かりやすいです。
しかし、疼痛や自律神経の自覚症状というのは他覚的な所見が見当たらなくて相手に伝わらないと余計に本人は辛いものです。
さらに保険会社から冷たい対応を受けますと、余計に辛くなります。(多いのです…)
一緒に寄り添いながら事故後の対応の仕方を指導させて頂きます。(顧問弁護士もいます)
さて、
交通事故後の自律神経症状はやっかいものです。
トリガーポイントは活動性トリガーと潜在性トリガーがあります。
症状が出ているものは活動性、無自覚なものは潜在性です。
交通事故により深部の『本人が自覚していない潜在性トリガーポイントが事故により活動性トリガーポイントになることによる自覚症状』が強い疼痛の原因になります。
それが少しずつ頚部浮腫を生み出し、自律神経症状が発現してきます。
国立おざわの交通事故治療の基本は『頚部浮腫の除去』にあります。
マッサージなどは表層、鍼治療は深部まで届くので負担なく治療が可能なのがpointです。
現在出ている症状から推測し、
過去に痛めている可能性がある部位までを治療するのが交通事故後の治療の大切な所です。
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