60代女性
【主訴】
吐き気・食欲不振
→それに伴う体重減少
【問診】
10年近く前からの症状。
その後色々な病院に行き今は漢方を服用。
1日にポカリ1本だけとい
【視診・触診】
視診上では目立った異常は診られない。
頚部〜
【治療】
自律神経の調整を目的に後頭下筋群を。
胃腸の機能を改善させる目的で多裂筋(背部)
1回目
初めての鍼治療ということで細めの鍼を使用しました。
3回目:10→5。
食べれなくなる頻度が減る。
まだ、週1回ほど
5回目
徐々に食べれる日が増える。
体重も増えてきた。
10回目
症状は改善し、食欲も通常通りに戻りました。
現在も定期的に週一回の治療を継続中である。
【機能性ディスペプシアの治し方と盲点】
機能性ディスペプシア(FD)は聞いたことがあまりない病名ですが『よくある病気』です。
①心窩部痛(胸骨の下〈みぞおち〉の痛み)
②心窩部灼熱感(みぞおちの燃えるような痛み・ムカムカに近い)
③食後のもたれ感
④早期飽満感(食事し始めたらもうお腹いっぱい)
…のうち1つ以上の症状があると疑われるものです。
ポイントは胃カメラなどで調べても炎症やピロリ菌なども無く『原因が分からない』ということです。
治し方…というと、西洋医学的には食事療法・胃酸の薬・胃の運動の薬・生活習慣…という治療法になります。
トリガーポイント治療では、今回のケースの様に『消化器系(今回は胃の裏)のトリガーポイントが原因で内臓に不調が出ているのではないか?』と、考えます。
食事療法しても、
胃酸の薬飲んでも、
胃の運動の薬飲んでも、
生活習慣を治しても、、、
症状が変わらない…という人が、国立おざわにはよく来院します。
背骨を守るように付着する多裂筋という筋肉は、その部位に応じた自律神経症状を出します。
逆流性食道炎にはこの部位
動悸にはこの部位
咳喘息にはこの部位
慢性疲労症候群にはこの部位…と、症状に応じて打つトリガーポイントがあります。
機能性ディスペプシア(FD)は『胃』に関わる症状なので、胸椎の胃の裏周辺のトリガーポイントが活性化して
①心窩部痛(胸骨の下〈みぞおち〉の痛み)
②心窩部灼熱感(みぞおちの燃えるような痛み・ムカムカに近い)
③食後のもたれ感
④早期飽満感(食事し始めたらもうお腹いっぱい)
…という症状が出ていることが臨床データから出ています。
これが機能性ディスペプシアの治し方と盲点です。