40代女性
【主訴】
首凝りが原因による
吐き気・嘔吐・食欲不振・頭痛
【問診】
20年以上首肩こりに悩まされている。
今までの経験上、凝りが酷くなると気分が悪くなり吐き気や頭痛が出ることが多い。
マッサージや整体に行くと症状が軽減し、数日楽になる。
しかしいつも仕事や家事に追われており、治療に行くタイミングを逃してしまっ
今回も2ヶ月前から仕事が忙しくなり、
その日のうちに職場近くのマッサージ店に施術を受けに行ったが、
翌日も体調が優れず、仕事を休む、、
だんだんと吐き気や嘔吐、頭痛だけでなく、
病院には行かずに薬局で市販の吐き気止めの薬を買ったが改善には
現在は上記の症状以外に首の圧迫感やフワフワ感、
さすがに生活に支障が出ている為、
【視診・触診】
視診
交感神経優位でみられる皮膚の皮脂過多が確認できる。
触診
頚部から背部にかけて過度な過緊張と筋浮腫がみられる。
【治療】
主な治療部位
①頭半棘筋
②僧帽筋
③板状筋
④肩甲挙筋
⑤胸鎖乳突筋
⑥大後頭直筋
⑦胸部多裂筋
【治療経過】
1回目
術後、首の圧迫感がなくなる。
胸もスッキリする感じがある。
2回目
前回後、吐き気やフワフワ感が軽減。
頭痛はあるものの痛みは弱くなる。
食欲も出てきた。
3回目
調子が良い。
吐き気やフワフワ感、頭痛も消失。
その後定期的に何度か治療を行い、凝り感そのものの改善を感じる。
現在は2週間に一度メンテナンスで治療を継続中である。
【ドライニードルと不定愁訴】
今回のケースでは患者さん自身が『自分のこれらの症状は、首凝りが原因である』ということが分かっている上での受診でした。
本人の治し方として、整体やマッサージをベースにしていたようですが(鍼が恐かったらしい)どうにも限界がきてしまったようです。
トリガーポイントは自律神経に影響する為、トリガーポイントが形成される部位によって各種症状が出ます。
鍼治療は別名『ドライニードル』と言われます。
いわゆる注射は『ウェットニードル』と言います。
今、ドライニードルが注目されています。
外科的に患部を直接治療する事が出来る唯一のものが『鍼治療』というものです。
注射の鍼は侵襲性もあるので、同じ場所に打ち続けると身体によくない事が起こります。
漫画で分かりやすく説明します。
私は、
『ツボとトリガーポイントの違いは何ですか?』・・・と聞かれたら、
『ツボはそこに在るもの。トリガーポイントはそこにできるもの。』と答えています。
出来る部位によって、様々な症状がでます。
鍼治療の可能性はまだまだ広がりますよ。