30代男性
【主訴】
ふくらはぎ肉離れ後の疼痛、違和感
【問診】
社会人サッカーをしている。
1ヶ月前頃右のふくらはぎの肉離れをする。(試合中ダッシュをした際に痛める)
直後から強い痛み。内出血(+)
歩行でも痛みを感じる様になる。つま先立ちで強い痛みが出る。
自宅でアイシングの処置。翌日整形外科では右下腿ふくらはぎの肉離れの診断。湿布、痛み止めの処置。電気治療、超音波治療にも数回通院する。
痛みは当初よりは良いが、日数が経過した割にはまだまだ痛みも強く、しこり感、違和感が残存する状態である。
社会人サッカーも大会シーズン中である為、出来るだけ早く治したいとのご希望。
鍼治療ははじめてであるが、肉離れには鍼治療が良いと、ご友人からのご紹介でご来院されました。
【視診・触診】
受傷後時間の経過もあり内出血等は診られない。(受傷直後から1週間くらいは内出血が診られたとの事)
触擦では腓腹筋内側頭に圧痛顕著。筋硬結、しこり感が触知出来る。
【ふくらはぎ構成筋】
ふくらはぎの筋肉は下腿三頭筋と言いまして、腓腹筋(内側頭、外側頭)、ヒラメ筋の3つの筋肉で構成されます。
腓腹筋
ヒラメ筋
【施術経過】
施術1回目
鍼治療ははじめてであった為緊張したが、鍼は悪い所に当たっている感覚があり心地良い。
右腓腹筋内側頭刺鍼時に認知覚が顕著に得られる。治療後痛みが緩和する。
ペインスケール10→8
施術2回目
前回後から歩行時の痛みが軽減する。
更に痛みの緩和。痛みが半分になる。
ペインスケール8→5
施術3回目〜5回目
痛みの緩和。筋硬結が減少してくる。歩行時痛が消失する。
ペインスケール5→3
施術6、7回目
筋硬結、しこり感が減少する。
痛みも当初よりかなり楽になる。
ペインスケール3→2
施術8回目
当初あった痛み、違和感、しこり感が消失する。
走りも問題ない。社会人サッカーにも復帰出来る様になる。
ペインスケール2→0
【まとめ】
ふくらはぎの肉離れは、スポーツをされる方に限らず、日常生活でも起こりうる身近な不調です(太腿の裏側ハムストリングスと並んでの好発部位と言えます。)
また肉離れは適切な処置をしないと再受傷しやすいのも特徴です。
痛み自体が取れても、筋深部に形成された筋硬結(トリガーポイント)がしっかり処理出来ていないと、違和感が残存したり、身体を動かす際に、筋収縮の出力が強い強度で出せなかったりする原因となります。
TP鍼治療では、深部からのアプローチで早期の改善、根本的な回復を目指せます。