【鍼灸症例】脊柱管狭窄症の術後疼痛 70代女性 | 【日本一鍼を打つ治療家】鍼師おざわの治療哲学Blog

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創業18周年
国立おざわ鍼灸・整骨院(本院)国立駅徒歩3分
東京都国分寺市光町1-39-3
鍼治療特化型厚生労働省認定国家資格治療院/トリガーポイント治療/Trigger-Pt®

【銀座並木通り分院 】鍼治療〈東京 おざわ〉東京都中央区銀座2丁目4-19-5F




70代女性

【主訴】

脊柱管狭窄症の術後疼痛

腰痛・右臀部痛・右脚の痺れ



【問診】


3年程前からの症状。整形外科で脊柱管狭窄症の診断を受ける。


リハビリや電気治療、牽引治療にも通ったが改善が見られず、一年程前に腰椎1〜腰椎5番の範囲でボルト固定の手術(脊椎固定術)を行った。


手術後も痛みは改善せず、、最近は右脚への痺れが強くなって来た感覚がある。


痛みの範囲は右側に強く、臀部〜右下腿の脛の外側に痺れ症状が強い。


手術痕周囲は局所的に痛む。


リリカ、カロナール、メチコバール、ロキソニンテープの処方を受けている。


痛みは天候の変化にも影響を受けやすく、天気が悪い日は痛みも強くなる感覚がある。


元々活動的な方であったが、最近は少し歩くだけでも辛く、家でじっとしている時間が長い。腰の痛みにより眠りの質も悪い。


鍼治療は以前他の部位の治療で経験がある。


心配された、ご家族に当院ホームページを見つけて頂き、ご連絡頂きました。





【視診・触診】


視診では、前屈み姿勢で歩行もゆっくりで歩幅も狭いのが診られる。痛みで体幹の前後屈がほぼ出来ない。後屈痛が強く診られる。



触診では手術痕周囲の脊柱起立筋(最長筋)の過緊張が診られる。

右小臀筋の触擦で下腿への関連痛を得られる。





【治療部位】


最長筋、多裂筋、大臀筋、中臀筋、小臀筋、ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋)、前脛骨筋、腓骨筋





【治療経過】

施術1回目
うつ伏せ姿勢を取る事が難しかったため、横向き姿勢での施術を行う事とした。小臀筋刺鍼時に下腿外側への認知覚を得られる。




施術2回目
治療後は若干怠さが出たが痛みが緩和する。
鍼の響きは心地良い。


施術3回目
痛みの緩和、身体が軽くなる感覚がある。久しぶりにぐっすり眠る事が出来た。

施術5回目
表層の筋緊張の緩和。全体的に響き感を得易くなる。小臀筋刺鍼時の下腿への認知覚を感じ易くなる。

施術8回目
痛みの緩和。体調の良い日が増えてくる。30分位痛みを感じずに歩ける日が出てくる。歩行スピードが上がる。体幹の前後屈の可動域が増える。


施術12回目
天候の変化により、痛みが悪化する事もあるが、明らかに痛みは軽減する。日常生活で痛みを感じる場面が減少する。

施術15回目
長距離歩ける様になる。久しぶりに都心まで買い物に行く事が出来る。(半日出掛け先でも歩けた)膝下の痛みが軽減する。痺れ感も当初と比べるとかなり軽減する。


施術20回目
当初よりかなり痛みが軽減する。負担がかかると違和感が増したりする事もあるが、日常生活では殆ど痛みを感じずに過ごせている。
鍼治療後は毎回身体が軽くなる。



現在も定期的にメンテナンス治療を継続させていただいております。。


【まとめ】


脊柱管狭窄症と診断され、手術を受けても痛み、痺れが改善されなかった症状が当初よりだいぶ緩和されました。



そもそも腰痛の85%は「非得異的腰痛」と言われています。X線やMRI、CTなどの画像検査と患者の訴える症状と一致せず、科学的に証明出来ない、原因不明の腰痛の事を言います。


画像診断上分からない(映らない)痛みに対しては、ほぼほぼ骨格筋に形成されたトリガーポイントが活性化されての痛みであると、日々の臨床で患者さんが改善されていかれるのを診て確信しております。


今回の患者のケースでも、画像上は脊柱管狭窄が診られたのかもしれませんが、、手術で脊柱管を拡張しても、痛みは改善されませんでした。


トリガーポイント鍼治療では、鍼の響き感を大切にし、骨格筋に形成されたトリガーポイントの処理を行います。


長年悩まれてる方でも適切な治療が出来ると症状が改善されていくケースは多いです。


手術を決断される前に、鍼治療を治療の選択肢の一つとして考えて頂ければと思います。


是非ご相談ください。




【株式会社 one page】

🇯🇵 国立おざわ鍼灸・整骨院(本院)🇯🇵 

院長・代表取締役 小沢 国寛