【鍼灸症例】40代男性、マラソンランナーのアキレス腱炎 | 【日本一鍼を打つ治療家】鍼師おざわの治療哲学Blog

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【銀座並木通り分院 】鍼治療〈東京 おざわ〉東京都中央区銀座2丁目4-19-5F


40代 男性

【主訴】

ランナーの下腿からアキレス腱の痛み



【問診】

秋〜冬にかけてのマラソンに出場する為、約2週間前からジョギングの量を今までは週に20〜25キロのところを30〜40キロに増やしたところ下腿に違和感が出始めた。



よくある症状だったのでストレッチなどセルフケアをしつつ、ジョギングを続けていたところ徐々に違和感から痛みに変わってきた。



その日は一旦ジョギングを中断し安静に。



数日後、ジョギングを再開したが症状は変わらず、、


むしろアキレス腱や踵辺りまで気になり始めた。



さすがにこれはまずいということで友人に相談したところ鍼治療を勧められご来院頂きました。




【視診・触診】

視診  

特に異常なし。


触診  

患側の中殿筋、大腿筋膜張筋、下腿部(腓腹筋内、外側)に圧痛。

    

アキレス腱の緊張が強い。

    


【治療】

治療ポイント


症状のある腓腹筋からアキレス腱を中心に殿部、ハムストリングスも治療。


①腓腹筋 ②アキレス腱 ③中殿筋 ④半腱半膜様筋 ⑤大腿二頭筋  ⑥ヒラメ筋 ⑦大腿筋膜張筋


1回目  

術後、重怠さはあるものの足がスッキリする。


2回目  

前回後、軽くジョギングをしたが痛みは軽減している。まだ下腿の張りは気になる状態。


3回目  

10キロ程走ってみたが痛みはない。

アキレス腱に突っ張る感覚が残っている。


4回目  

15キロ走ったがケガする前の感覚に戻ってきており、調子は良い。


 


その後、疼痛は根治。今も元気に走って時々メンテで治療中。





考察

今回、自覚症状自体は下腿だけでしたが、詳しく話を聞いてみると痛める少し前に股関節や殿部の張りが気になったことがあったとのことでした。


また、以前にも患側の股関節を痛めたことがあるそう。


今回も殿部の筋肉を触診時、筋緊張がかなり強く顕著な圧痛がみられました。


下肢は主に3つの関節から成り立っています。

・股関節

・膝関節

・足関節


この中で最大の関節である股関節の動きが低下することで膝関節や足関節、またそれらを動かす筋肉には負担が増加します。


訴える痛みがあった場合、どうしても患部にフォーカスしがちですが、なぜその痛みが起こったのか?というところに注目し治療を行うことで根本的な解決を目指していきます。