鍼灸症例 〜『突発性難聴は入院すべきか』を問う〜 | 【鍼使用本数日本一の治療院】鍼師おざわの治療哲学Blog

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創業17周年
国立おざわ鍼灸・整骨院(本院)国立駅徒歩3分
東京都国分寺市光町1-39-3
鍼治療特化型厚生労働省認定国家資格治療院/トリガーポイント治療

【銀座並木通り分院 】鍼治療〈東京 おざわ〉
東京都中央区銀座2丁目4-19 GINZA SENRIKEN 5F


70代女性

<主訴>
突然左の耳が聴こえなくなる。右耳は閉塞感が強くなる。耳鼻咽喉科に行くと【突発性難聴】と診断。聴力がかなり落ちている為、即入院と言われた。

娘さんが元々当院をご利用。重度の腰痛症が改善した経緯があった為、今回はお母様を連れてご一緒にご来院してくれました。


<視診・触診>
明らかな聴覚障害が認められました。

頚部や肩の自覚的な疼痛はありませんでしたが触診時には背部・頚部に硬結が複数診られました。


<治療>
問診時に下顎のバランスが悪い事が気になった為、頚部治療はもちろん咀嚼筋トリガーポイントに対してもアプローチを行いました。

(咀嚼筋)

鍼治療が初めてだった為、0,14ミリの霞鍼を使って治療を行いました。

1回目:耳の症状に変化はありませんでしたが、『こんなに夜深く眠れたのは久しぶり』というお声を頂きました。

(鍼でのみ届く顎関節前方の穴の奥にある2つの筋肉)

3回目:右耳の閉塞感は消失。左耳の聴こえが若干良くなった。

5回目:右耳は完治。左耳は日常生活では気にならないレベルになりました。

(黒:外側翼突筋   白:内側翼突筋)



<まとめ>
娘さんが過去に重度の腰痛症にてご来院後、予後も良好な事から今回の様なご紹介に繋がりました。「入院して治療した方が改善するのか?それとも鍼治療で通院しても症状改善に至るのか?」が今回の問診のテーマでございました。

ご本人がまだ現役でお仕事をされており入院治療は元々したくないとの事にて娘さんのご紹介にて通院で治せないかというご相談でした。

病院では入院→ステロイド治療→改善に至らなければビタミン剤…という突発性難聴の治療の流れがあります。改善に至らなければビタミン剤で保存療法になる。。。耳周辺になんらかの炎症があるという事でそういった治療法になるのですが、そこの概念から抜け出さないと治るものも治らなくなってしまいます。突発性難聴はそういった『治ったら良いですね』というレベルの治療法や考え方から抜け出さねばなりません。治療のタイミングが早ければ早いほど改善も早いです。今回は娘さんのご来院経験もあり、入院ではなく通院での鍼治療にて早期改善に至りました。不安が大きな時にご信頼頂きこちらも感謝です。