突発性難聴と検索すると必ず鍼治療が出てきます。
突発性難聴の鍼治療の有効性は多く認められています。
鍼も様々な治療法がありますが、当院はトリガーポイント治療がメイン。原因と考えられるトリガーに基づく難聴症状について書きます。
突発性難聴と診断されて西洋医学的な治療を受けるとステロイド治療の後はビタミン剤の治療となります。
耳内部の炎症と考えてステロイド治療を行います。「数週間飲み続けて下さい」そして改善が無ければ「ビタミン剤を出しておきます」となります。
ちなみに当院では突発性難聴と診断されて治らずビタミン剤を服用して、、、と時間が経過してからご来院する方がほとんどです。
初期であれば改善も早いのですが、中期、後期となりますと改善が時間の経過と比例して難易度の高い治療になります。
突発性難聴だからこの場所に鍼をすれば良い…という事はありません。
その人の首の状態で判断する事が多いです。
頚部浮腫による自律神経失調によるもの。
深部の筋の循環不全により起こるものなど様々です。
数多くある突発性難聴の原因となる内、『咀嚼筋が原因のケース』『上頭斜筋・胸鎖乳突筋が原因のケース』について書きます。
『上頭斜筋ってご存知ですか?』と聞かれて答えられる先生は少ない位にマニアックな筋肉。それが上頭斜筋です。
後頭下筋群の1つで頭を伸展・回旋します。もう1つは『胸鎖乳突筋』。
胸鎖乳突筋はストレス筋群の1つで首を反対側に屈曲回旋します。
この2つの筋肉はtrigger pointに鍼が当たると『あっ、耳に響きました!』という声をよく聞く場所です。
そして盲点は『咀嚼筋が耳症状に非常に有効である』という認知の少なさです。
咀嚼(そしゃく)筋はものを噛む筋肉。
この噛む筋肉のトリガーポイントは耳や鼻の疾患に非常に有効です。
特に深部にある鍼でのみ届く外側翼突筋や内側翼突筋は、ここも鍼がtrigger pointに当たりますと『歯にきた!耳に響く!鼻通りがよくなる!』という声を聞きます。
蓄膿症・副鼻腔炎などにも非常に有効です。
突発性難聴は早めの治療が大切です。
時間が経過していても諦めてはなりません。
鍼が響く所はトリガーポイントがある所。治療する理由は患部に認知する鍼の響きにあります。
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