<主訴>
頭痛・頭が重い・不眠などの症状が強くあり、その他にも動悸・耳鳴り・胃の不快感・慢性的な下痢・目の疲れやダルさ・やる気や集中力が出ない・気分の落ち込みなどがあり、6年前にうつ病と診断された。
診断後は10種類くらいの薬を服用していた。
しかし薬が嫌になり、一気に全ての薬の服用を自己判断にて中止。しかし離脱症状が1年続く。
改善がない為他の心療内科に行き、薬の服用をまた開始する。しかし副作用しか感じない。そこから4年間薬を服用したが改善はなかった。
1年ほど前に鍼灸院に通い始め、薬の服用を中止した。しかしあまり改善がなかった。
後頭部から背中にかけてのコリが強く、締め付けられる様な感覚が出てきたと同時に気分の落ち込みや各種不定愁訴が出る事がわかり、首の筋肉に対する治療を受ければ改善するのではないか・・・という事でご来院して頂きました。
<視診・触診>
明らかに身体全体が浮腫んでおり、特に首は触診が困難なほどの状態でした。
<治療>
鍼治療のみの施術にて、週二回の集中的な治療を行いました。
様々な部位を治療いたしましたが、重要なポイントとなる筋肉は2つ。

①後頭下筋群のひとつである大後頭直筋

②頚部・胸部の多裂筋
これらの筋に対して集中的な治療を行いました。
1回目:変化なし。
3回目:特にまだ変化はない。
5回目:大分久しぶりに、よく眠れるようになる。
7回目:気分的にも大分良い。ここ数年間で最も調子が良い状態である。
現在継続治療中。。。
<うつ病と鍼治療>
1. 頭が痛い、頭が重い
2. 首が痛い、首がこる
3. 肩が張る、肩がこる
4. かぜをひきやすい
5. めまいやふらつきがある
6. 振り向いたときや歩行中に不安定感がある
7. 吐き気がある
8. 夜、寝つきが悪い。途中で目覚める
9. 血圧が不安定
10. 温かい場所に長時間いられない
11. 異常に汗をかく
12. 静かにしていても心臓がドキドキする。動悸がする
13. 目が見えにくい、ぼやける
14. 目が疲れる、目を開けていられない
15. まぶしい、目の奥が痛い
16. 目が乾燥する、涙が出やすい
17. 唾液が出やすい、出過ぎる
18. 微熱が出る
19. 胃腸の調子が悪い、腹部膨満感がある
20. だるくて横になりたくなる
21. 疲れやすい、全身に倦怠感がある
22. やる気が出ない
23. 天気が悪い日やその前日は症状が強い
24. 気分が落ち込む
25. 集中力が出ない
26. 不安感
27. イライラする
28. 根気が出ず仕事に影響が出る
29. のぼせ、手足の冷え、しびれ
30. 胸の痛み、圧迫感、しびれ
1~4項目は正常、5項目~10項目は軽症、11~17項目は中症、18項目以上該当する方は重症となります。
これは様々な不定愁訴を引き起こすCNMS(頚性神経筋症候群)の診断基準です。
これらの不定愁訴がある状態で、心療内科に行きますと「うつ病です」と診断される事も少なくありません。
他にも眼科や婦人科でも「自律神経失調症・更年期障害・ドライアイ・慢性疲労症候群」などと診断される事もあるでしょう。
今回のケースの様に6年間本人がうつ病だと思っていた症状が、10回弱の治療で改善傾向にあるというのは首のトリガーポイントが心理的にもたらす影響はかなり大きいという事でしょう。
うつ病と診断された。
しかし実際は首のコリが原因であった。
自律神経失調症と診断された。
しかし実際は首のコリが原因であった。
そこに気が付くまでに、やはり時間がかかるのは仕方がない事です。
時間がかかっていたとしても、治療までに歳月を費やしていても、今の現状を打破すべく、早期に症状を改善する事を目指します。
国立おざわ鍼灸・整骨院
㈱one page

