30代女性
<主訴>
何年も前から急に咳き込む。咳が止まらない。
のどが詰まる。
風邪を引いている訳ではないが、咳が出る。
眠りも浅い。自律神経も乱れている。
<治療>
この患者様の場合、皮膚所見、生活環境、筋緊張の度合いなどから交感神経緊張症状と判断し、トリガーポイント療法を行った。
治療部位:僧帽筋・半棘筋及び胸椎多裂筋
<治療結果>
改善するまでは週2回の鍼灸自由診療にて施術しました。
1回目:少し良い
3回目:良い日と悪い日がある
5回目:大分良くなる
8回目:ほぼ良い。(週一回の治療に変更)
現在も継続で治療中。
<自律神経からくる咳き込み症状とは>
風邪を引いてから大分経つのになかなか咳が止まらない…
昔からのどが詰まるような感じがする…
最近、カラッ咳が多い…
大体が自律神経の乱れからくる咳症状です。
痰が出る症状は病院に行くべきですが、カラっ咳がよく出ている人は『胸部の多裂筋』のトリガーポイント療法を行うと症状が寛解する事が多いです。
胸部の多裂筋は指では届きませんが、鍼では届きます。
少し深い所なので治療が難しいですが、背骨の際に分布する自律神経に大きく関与する骨際の多裂筋はこういった咳症状に非常に効果があります。
東洋医学では『陰極まれば陽になり、陽極まれば陰になる』という言葉があります。
意味合いが違いますが、自律神経でも交感神経緊張状態が続けば、副交感神経が活動した時にうまく活動しません。
もともと気道は交感神経が緊張した時は多くの酸素を必要とする為広がり、副交感神経が緊張した時は多くの酸素を必要としない為に狭くなります。
気管支喘息の方が夜に発作が出るのは副交感神経が亢進して気道が狭くなるからです。
自律神経は『バランス』が必要なので、交感神経が緊張しすぎててもいけませんし、副交感神経が緊張しすぎていてもいけません。
トリガーポイント療法は自律神経機能を整える作用があります。
自律神経を整える作用のある治療法を的確にポイントに当てる事により症状が改善します。
ヒトも生き物ですから気圧の変化や環境の変化によって自律神経が乱れます。
ハワイでのんびりしてたら身体にもいいですが、日本は四季があり、日本人の身体は疲れやすいのです。