このシリーズは私と癌との日々を綴っていきます。こんな生き方をした人間がいたことが誰かの役に立てば。おざポンがどんなときでも一日一生で生きたことが教え子達の勇気に繋がれば。そんな想いを込めて。
2022年5月13日
静岡県立がんセンター初回
いよいよ人生初のがんセンター
がんセンターってどんなに怖い所なのだろう?きっと末期がんの方々が暗い顔で歩いていて音などあまりしない秘密の研究所のような静寂に包まれた場所。なぜかそんなイメージを持っていた。
どうしてなのかはわからないが、きっと実の父親が東京駒込の癌研に入院していた時に一度だけお見舞いに行ったときの記憶がネジ曲がっていたのだろう。父親が大嫌いで彼と話をしたくなかった自分は、彼が窓の外を指差して「あれが後楽園球場(今の東京ドーム)だぞ」という言葉にも何の相槌も打たなかった。
小澤と父親の関係はずっと悪かった。理由は彼のした私への押しつけ教育だ。
オレ(父親)の言う通りにしろ。子どもの言い分など聞かない。やることやって立派になってからものを言え。そんな子育てが嫌で仕方なかった。
子どもにだって人権はある。
私達は親の操り人形ではない!
自分の敷いたレールを歩けなんてナンセンスだ!
力では勝てただろうが、なぜだかそうしなかった。彼の言いなりになったフリをし、心の中では大反発をした少年時代だった。
やがてその感情は表面化し、非行に走った。ダチと◯◯を吸い、◯◯を飲んで夜な夜な過ごした。
オール5でテニスは東京都大会上位の不良少年の誕生である。
私が塾講師としてある程度成功できたのには、二人の反面教師の存在が欠かせない。
一人はオフクロの癌闘病の最期に出会った医師。ここでは詳細は避けるが、忙しいを理由にして患者を雑に扱う。患者および家族への接し方が最悪でこんな医師とは真逆のセンセイになると誓った。出会ったからには全力で相手と向き合う!譲れないポリシーはこうして(希望せず)生まれた。
もう一人は当然父親である。彼のしたことは精神的体罰である。その傷はずっと消えない。きっと自分が死ぬ時も彼を許さないと思う。そんな親子関係は自分が最後にしたい。かけがえのない家族、全員が笑顔で感謝を伝え合う日本に!
話が脱線してしまった。がんセンターの詳しい話は次回。
(以下次号)
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