選挙は祭り、陣営のエネルギーは燃える、応援も燃える。
勝てばさらに勢いが増し、負けると意気消沈するのは昔から常だ。
しかし実際の生活にどう結びつくかのかというと必ずしも明瞭ともいえないのだが、
最近の若者の労働環境の劣悪化には限度を超えているような気がする。
先年まで勤務した夜間定時制高校を卒業した教え子のなかに、2名が若くして逝った。
一人はシングルマザーで病院の正規採用の介護職で夜間勤務も多く、頑張り屋でつい他人の仕事まで引き受けてしまう性格。ある朝、赤子をおいて突然死。過労死ではないか!
もう一人は高校を7年かかけての卒業後、中規模の民間特養施設の介護職に就いた。
勤めて3年にして職場の一番の古株、すなわち入社当時に働いていた同僚はすべて職場を去った。
シフト制の不規則勤務で重労働で低賃金。仕事の理想を語るまじめで前向きな性格だった。
上司と衝突、精神を病み、処方された薬を大量に飲み自殺、遺書では自分を責める追い込む言葉が連ねられていた。
両名とも介護職、正規採用。 介護職だけが厳しい労働環境なのだろうか、
失業率の高い状態、職に就けずホームレス化は深刻。
運良くあるいは、まじめで前向き頑張り屋の性格を買われて採用されたが、雇用者にとっては都合がいい限度を超えた過酷な労働が強いられたのではないか、と疑ってしまう。
このことは介護職に限らないのではないか、労働も市場原理がはたらいているならば、過酷さは蔓延しているのではないか。
政治が果たす役割、政治でしか果たせない役割があるのではないか、と苛立つのである。
この選挙は、真正のねじれをもたらしたという。 衆院では与党多数(3分の2に満たない)。
参院では野党多数。 衆院通過した与党案は、参院の野党反対にあうと、何一つ成立しない。
自公与党のときは、参院で否決されても衆院に差し戻し、3分の2で可決成立の手があったが、今度はない。
何一つ決まらない。あげくに責任をなすりつけ合い、収拾のつかない大混乱?!
そうした結果が見え見えとすると、多少の英知が働き、妥協するようになるのだろうか?!
足して2で割る妥協はダメだ、問題の根源を掘り下げ、つきとめ、対策を講じるようになっていくのだろうか、
そして説得力を持ち、多数派を形成していくのだろうか?!
諦めず、見放さず、見ていく必要がある!
まず情報公開が必要だ! と思うのだ。