日本共産党都議団は5月28日、小池都知事あてに「私立学校体育館のエアコン設置に向けた申し入れ」を行いましたので、申し入れの内容について掲載します。
<私立学校体育館のエアコン設置に向けた申し入れ>
昨年の猛暑を受け、東京都は昨年12月、公立学校の体育館へのエアコン設置を早急に進めるための補正予算を組みました。都立高校には3年以内に設置することを目指し、区市町村立小中学校には3年間を目途に手厚い補助制度を設け、設置を促進しています。今年もすでに複数の学校で、運動会の練習中に児童・生徒が熱中症にかかり救急搬送されており、適切な教育環境の確保が重要になっています。
一方、私立学校については、運営費に対する補助が原則とされ、体育館のエアコン設置への公的な補助制度がありません。しかし、子どもたちの命と健康を守るために速やかな対応が求められるのは公立も私立も同じであり、財政状況などにより設置が見送られている私立学校にたいしては、特別な支援が必要です。さらに、区市町村の避難所や補完避難所に指定されている私立学校もあり、避難所の環境整備のためにも、エアコン設置が求められています。
またエアコンの運転には、電気代や点検・補修費などがかかります。今後、公立学校への設置が進むと、これらの経費が私立学校経常費補助の算定に反映し、補助の増額が見込まれますが、反映までに3年のタイムラグが生じます。体育館のエアコンの運転経費は電気代だけでも年間数十万円にもおよび、公私格差是正の観点から、3年を待たずに、運転経費に対しても補助を行うべきです。
よって、日本共産党都議団は、以下の事項を早急に実施するよう求めるものです。
- 都内私立学校の体育館のエアコン設置の状況、避難所や補完避難所の指定の状況を調査すること。
- 私立学校の体育館のエアコン設置への財政支援を行うこと。リースによる設置も補助対象とすること。
- 体育館のエアコンの電気代、点検・補修費などのランニングコストについても補助を行うこと。