都議会・代表質問「知事は公約を破り、土壌汚染が残る豊洲市場への移転強行」に抗議 | 尾崎あや子オフィシャルブログ「東へ!西へ!尾崎あや子の活動報告」Powered by Ameba

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第3回定例会代表質問は9月26日、日本共産党都議団を代表してとくとめ都議(板橋区選出)が質問に立ちました。最初に、市場移転問題で、小池知事に公約を破り、土壌汚染が残る豊洲市場への移転を強行していることに抗議しました。

1.市場移転について

 日本共産党都議団を代表して、質問します。
 まず市場移転問題です。
 小池知事が、「食の安全・安心を守る」「築地は守る」との公約を破り、土壌汚染が残る豊洲市場への移転を強行していることに、わが党は強い怒りをもって抗議するものです。

 知事は7月末に、豊洲市場の「安全宣言」を行いました。その後、東京都は、豊洲市場で地盤沈下による、およそ幅10メートル、高さ5センチの舗装のひび割れ、段差が生じていることを発表しました。ひび割れは、10数カ所にわたり確認されています。

 市場当局は、1年前に把握していたにもかかわらず、知事にも、専門家会議にも、市場業者にも、認可申請した際に農水省にも報告せず、隠していたことが明らかになっています。
 地盤沈下は当初から想定していた、ひび割れは補修するので開業に影響しないと言いますが、土壌や建築の専門家から、原因の科学的究明が必要だとの声があがっています。市場業者の中には、「本当に大丈夫か」という不安、情報隠しへの怒りが渦巻いています。
 にもかかわらず知事が所信表明で、この問題にひと言もふれず、説明責任を放棄したことは、驚くべきことです。
 地盤沈下によるひび割れの事実を1年前に知りながら、市場業者や都民に公表しなかった都の対応が、知事は、適切だったと考えているのですか。市場業者や都民に謝罪すべきではありませんか。

 豊洲市場用地は、東日本大震災の際、108カ所で液状化が起こった軟弱地盤です。都はこの時も、目視で確認しただけで、具体的調査はしていません。
 液状化対策を実施済みだと言いますが、地盤沈下を起こすような軟弱地盤では、直下型地震があれば、大規模な液状化が起きると考えるのが当然のことです。知事はどう認識していますか。

 都は、地下水のくみ上げが原因ではない、盛り土は沈下していない、盛り土より下にある粘土層が時間をかけて圧縮され、徐々に沈下したことで地盤沈下が生じたと説明しています。しかし、その科学的根拠は示していません。
 地盤沈下の範囲や進み方の正確な把握、ボーリング調査による地盤の状態の確認など、科学的調査をきちんとやり、原因を解明する必要があります。知事、そう思いませんか。

 しかも、盛り土より下にある粘土層というのは、都が水を透さない地層だと説明してきた有楽町層です。
 有楽町層が圧縮されて沈下するような地盤であれば、これまでの土壌汚染対策の前提も、環境アセスの前提も崩れ去ることになります。根本から土壌汚染対策の検証をやり直す必要があります。知事の見解を伺います。

 7月に発表された地下水調査で、ベンゼンは環境基準の170倍が検出され、環境基準で出てはならない猛毒のシアンも検出されています。いまでも雨が降れば、地下水の水位は上がっています。追加対策をしても汚染物質を完全に封じ込めることはできません。「安全」などと言う根拠はありません。
 知事は、専門家会議が豊洲市場の安全性を確認したと言いますが、都の設置要綱にもとづく専門家会議は、昨年6月以降開かれていません。
 知事、偽りの「安全宣言」は撤回すべきです。答弁を求めます。

 豊洲市場への移転中止を求める声は、いまも広がっています。日本の伝統食文化を考える会・東京連絡会有志の方たちは、1カ月で5千人分の署名を集めて知事に提出しました。
 日本科学者会議東京支部は、「安全性の徹底的な検証なしの豊洲市場への移転の中止を求める」要望書を知事に提出しました。
 市場業者などによる移転差し止めを求める裁判も起こされました。
 知事は、豊洲市場への移転について、市場業者や都民の合意がえられていないことを、どう認識しているのですか。

 築地女将さん会は、この1年間に4回の公開質問状と要請を知事に行いましたが、何ひとつ返答はありません。
 築地の仲卸の方から「毎晩つらくて眠れない日が続いています」「移転先の安全は、将来にわたって担保されていません。食の安全は命の問題であり、商売の基本です」と言われました。知事は、この思いにどうこたえるのですか。
 知事は、わが党の質問に、「反対する方々がいらっしゃるのは知っている。寄り添って丁寧な対応に努める」と答弁しました。この約束を、どう実行するのですか。

 豊洲市場は、大手スーパーや外食産業向けの冷凍品や加工品の物流センター、配送センターの機能が中心となるのではありませんか。そうなれば、ひとつひとつの商品の鮮度や品質を見極める、水産仲卸の目利きの力が生かされない危険があります。知事は、どう認識していますか。

 都が農水省に提出した事業計画に、収支の計画は入っていません。豊洲市場を開場すれば、毎年100億円の赤字が見込まれています。知事には、巨額の赤字を解決できる見通しがあるのですか。

 農水省の認可書が交付されても、問題は何も解決していません。豊洲市場への移転、築地市場の解体を中止することを、強く求めるものです。