豊洲新市場の地下水管理システムは破綻! | 尾崎あや子オフィシャルブログ「東へ!西へ!尾崎あや子の活動報告」Powered by Ameba

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 都議会では、11月15日に2016年度公営企業会計決算特別委員会の全局質疑が行われ、日本共産党都議団を代表して私・尾崎あや子が質問に立ちました。尾崎都議は、中央卸売市場会計を中心に質疑しました。

 

地下水管理システムの目標水位「AP+1・8m」は達成せず

 豊洲新市場の土壌汚染対策の大きな柱は、1つは「盛り土」によって地下にある有害物質の上昇を抑えること。もう1つは、地下水位の上昇をおさえ、一定の水位で管理する地下水管理システムです。ところが、建物下に「盛り土」はなく、地下水管理システムが本稼動しても目標の水位にならない状況です。

 地下水管理システムが本稼動してから1年経過しても、今年の台風のあとはAP+5mにまであがったところが2ヶ所。直近の11月10日でAP+1.8mになっているところは1ヵ所もありません。それどころか、一番水位が高いところは、AP+4.77mで4mを超えているのは4ヵ所もある状態です。

私は、市場長に「AP+1.8mに地下水位を管理するというのは、市場業者との約束であり、大前提だったはずです。市場は、何度も何度も『地下水位はAP+1.8mに管理するから安心してください』と市場業者の方々に言明してきました。本稼動してから1年たっても目標に到達する見通しさえたたない。移転にかかわる大前提の1つが破たんしているといわざるを得ません」と厳しく指摘し豊洲新市場への移転は中止するよう求めました。

 

地下空間の換気と強制排水に2億5600万円

2016年9月から10月の調査で地下空間の大気から国の指針値の最大7倍の水銀が検出され、専門家会議のもと原因究明のため、地下空間の換気と強制排水をすることを決めました。

私は、地下空間の換気と強制排水にかかった費用について質すと、「地位ピットの換気については平成28年11月から、強制排水については同年12月からおこなっており、換気及び強制排水に係る平成28年度の執行額は、全街区合計で約2億5600万円であった」ことが明らかになりました。

換気と強制排水は現在も続いており、地下空間の水銀の原因がたまり水であったことが明らかになった以降も地下水位を低減させるために換気と強制排水を実施しています。しかも、現在は、バキューム車も使っていることが明らかになっており、「バキューム車を入れることは、今の地下水管理システムと強制排水だけでは、地下水位を下げることができないということではないか」と迫りました。

 

雨水集水桝にたまったph12

豊洲新市場では、雨水の地下への浸透を低減する目的で、敷地外周部の主な植栽の下に、雨水浸透抑制施設を設けています。この施設に集まった水は、いくつかの集水枡を経由して、放流枡に集められ、最終的に下水道に排水される構造となっている。ところが、この集水枡にたまった水のphが12程度になっており、適宜、仮設ポンプにより揚水し、地下水管理システムの処理施設で、中和剤として一般的に使用されている希硫酸を用いて中和させた上で、下水道へ放流していることが、尾崎都議の質問で明らかになりました。

私は、「集水枡に溜まった水はPHが12程度ということです。これは、強アルカリで、PH12というのは、皮膚がただれ、目のなかの組織が破壊されると失明が起こりやすくなるほど危険な状況」と指摘。都は、再生砕石層を使っているから高いのだと答弁。私は「通るだけでPHが12程度になるのでしょうか。そんな怪しげな再生砕石層は排除すべきではないか」「phが高いのは、2007年当時に、日本共産党都議団と専門家が現地調査を行いその時、すでに、PHが11台とかなり高い状況が明らかになっていた。当初、予定していたように下水道に流すことは半永久的に出来ないということになります。ここでも都の当初の計画が狂ってきている。都の認識が甘かったと言わざるを得ません。こんなところに、生鮮食品を扱う市場は、やはりふさわしくない」と豊洲新市場への移転に道理がないことを明らかにしました。