ダイヤモンドペインティングをしてみると、大体皆さんが直面すると思われる『シリコンワックス』使いにくい問題。
この問題は、ダイヤモンドペインティングをしたらしただけ、悩みが深まっていき、そしてワックス沼にハマるという厄介なものでした。
まずはダイヤモンドペインティングをご存知ない方向けに、基本のお道具のご説明です。
私の初期のお道具たち。
現在のドリルをトレーから取り上げるペンは、オーダーメイドのものを愛用。
トレーも、オーストラリアのブランド『Fantacy Sparkills(Etsy)』さんの、手のひらサイズのものがとても使いやすくてお気に入り。
そしてこのピンク色の四角いものがシリコンワックス。
ダイヤモンドペインティングのキットには必ずといっていいほど、このピンクのワックスが付属しています。
それを、このダイヤモンドペインティング用のペンの先に詰めて、ワックスの粘着力でトレーからドリルを取り上げて、キャンバスに移します。
トレーに入れたドリルは、静かにフリフリさせると自然と溝に入って整列します。
クロスステッチの糸と針に例えるならば、糸がドリルで針がペン。
このワックスの粘着力の加減がかなり作業の良し悪しに影響してくるんですよ~。
まず私が陥ったのは、付属のピンクワックスの粘着力がすぐになくなってしまう問題。
マメにワックスを交換するのが面倒……。
更に私をイライラさせたのが、ワックスがドリルにくっついてキャンバスを汚したり、ドリルの隙間に挟まったりと汚くなるという事でした。
こういうものなら代用品が沢山ありそうだけども、と思いながら海外ペインターさんが推していた『手作りパテ』を買ってみることに。
それがこちら。
『Crafting Cat UK(Etsy)』さんの香り付きのパテたち。
子どもの頃に文具屋さんコーナーで見た、かわいい香り付きの練り消しゴムの質感の固いものみたいな感じ。
マーブル模様も女子心をくすぐる可愛らしさ
ピンクワックスのような粘着力がすぐになくなるという現象はなくて、1回の充填で10センチ四方くらいのペインティングは余裕でした。
でもドリルの素材の違いによってだと思うのですが、アクリルのドリルにくっついてカスのように残ったりするのがかなりのストレスです
樹脂ドリルだとそのあたりが多少抑えられているけど、……う~ん、このドリルの隙間に挟まって残っちゃうパテを後から拭き取ったり(取れないんだけど)お掃除が大変です。
そこで自分でパテの硬さを調節してみました。
我が家にあった『ひっつき虫』くん。
これをアロマオイルで香り付けして、海外ペインターさんに教えてもらった方法で好みの硬さに調節して練ります。
アロマオイルは私の愛用するAirAroma社のThe Vert Oriental(テヴェールオリエンタル)。
赤坂のインターコンチネンタルで使用されているあのラグジュアリーな香りです。
ちなみにヒルトンで使われているsencha(センチャ)も好きで使い分けていて、私の愛車はこのヒルトンの香りがするとメカニックさんが言います
この手作りの調整はかなりいい感じになりましたが……、でもやっぱりなんかドリルの隙間に挟まって残るのよねぇ
他に何かないかとうちの中をゴソゴソしていて見つけたのが、Quakefold!のミュージアムジェル。
美術品などを棚に固定して、地震とかで転倒しないようにホールドするためのジェルです。
学芸員時代はお世話になりました。
このジェルも適度な粘着力だし、なにせクリアなので目立たない。
「おお!いい感じ!」と思ったのもつかの間、手作りパテのような粘着力の持続がこのジェルは弱い感じがしました。
う~ん、ドリルに移って残っちゃう感じがなくて、ペインティング後のお掃除のストレスがないのですごくいいんですけども。
ちょっと残念。
さらにお友達になった海外ペインターさんにご紹介頂いたGlue Dots
リボン状の剥離紙に小さなドット状の粘着ジェルが等間隔に並んで、ロールに巻かれているもの。
色々なサイズがあるのですが、私は直径が3mmのタイプをチョイスしました。
3mmですとシングルプレイサーにしか使えないと思います。
ドットの粘着ジェルをピンセットで摘んで、1つづつシングルプレイサーの先に押し込んで詰めます。
心地よい使用感、という感想
ダイヤモンドペインティングされている方は、ドリルをキャンバスに貼り付けている時にペン先から鳴る『プッチン!』という音に癒されている方が多いようです。
そういう音フェチの心を満たす心地よい音が確かにしますw
ですが、海外製品ということもあり、ちょっとこの容量でこのお値段かぁと悩ましさが先に立ちます。
次は……、これはどうだ!
ネイル道具の中から、Natural Fieldさんの『ネイルチップグミ』を出してきました。
これ、ネイルチップ用の固定に使うジェルでして、チューブの口も細いのでペンの先に充填するのも簡単。
LEDライトで60秒くらい硬化させると強力な粘着力が出ます。
本来の用途は、チップの繰り返しの脱着・装着用。
結果、まさかのすっごくいい~~
透明ジェルだし、全然ドリルに移らないし、粘着力も結構持続する。
粘着力が弱くなったら、ペン先に出ている部分を薄くカッターで削ぐと粘着力が復活します。
それでも弱くなったら、またペン先の削いだ上に薄ーくこのジェルを塗ってLEDライトで硬化させればまた復活。
そしてこんな使い方しかしなければかなり長持ちのコスパ良し。
プッチンプッチンといい音もします。
……でもね、私が今ペインティングしているクリムトのバウアー夫人はキャンバスの方の粘着力がよわよわで、このジェルの粘着力の強さに負けちゃう。
結果、キャンバスにドリルを押し付けてもペンからキャンバスにドリルが貼り付いてくれない。
くぅぅぅ
また我が家の棚を漁っていて見つけたコレ。
jit 透明ゲル両面テープ 仮どめコアラ
色々なシリーズの名前で出ていて、Yamoriとかkaeru とかユニークなネーミングのテープがあります。
それぞれ粘着力が違うそうなので、試してみてもいいと思いますが、我が家にあったのはこの仮止めコアラの1mm厚のと、コアラグリップという強粘着のもの。
これをはさみで細く切って、ピンセットでペン先に押し込んで埋めてみました。
見た目は完璧
使用感もかなりいいです。
……でも、ペン先の溝の中にうまくぴちっと押し込めないと、ドリルをキャンバスに押し付けた時にペン先から抜けてドリルの上にモコっと残ります
その匙加減が何度もチャレンジしてみたのですが、なかなかしっくりくることがありませんでした。
残念~~
で、今度は仲良くなった海外ペインターさんご推薦だった、アメリカのMYOWAさんの『ALIEN PUTTY(エイリアンパテ)』というパテをお取り寄せ。
いろいろな種類があるのですが、硬さや粘度・粘着力がそれぞれ違うので、好みのものをその中から探すようです。
私は見た目の可愛さ重視で『CONFETTI』と『GALACTIC』を選びました。
そうしたら、『PEARL』をおまけしていただけたので、現在は3種類持っています。
パテの硬さは『GALACTIC』がこの中では一番固くて、『PEARL』が柔らかいと感じました。
どれもとても使いやすいです。
キラキララメが混じっていて、見た目もかわいいです。
バウアー夫人のキャンバスには『CONFETTI』の粘着力が合うので、ちょっとドリルには移ることもありますが、ぼろぼろになりにくくてすごくペインティングしやすいです。
粘着力の持続も満足できるレベル。
……惜しむらくは、円安の影響もあり送料も高いのでこれ2個の購入で1万円超えたんですよね
いやぁ、使っても使っても減りそうにない量入っているのでいいんですけれども、だけど好みに合わなかったらどうするって思うと……。
でも使用感はかなり良しですょ。
ということで、現在レギュラー使いしているのは、このMYOWAさんの『ALIEN PUTTY(エイリアンパテ)』のCONFETTI(ちなみに無香です)ですが、実は最後に番外編。
それがこちら、何かわかります?
ネイルチップを使われない方はご縁がない代物ですが、これネイルチップを爪に接着する両面テープです。
最近の物は粘着力が強力になっていて、ジェルっぽい透明シートなんですよ。
私は自分にネイルアートする時にネイルチップは使わないのですが、以前友人に頼まれてネイルチップを作ってあげたことがあって、その時にこの両面テープを買ってあったんです。
この両面テープの購入単位の量が1ロット50枚だったので、私のネイル材料の在庫ボックスにかなり主張した状態で消費されることもなく大量に残されていました。
先日ネイルチェンジしようとこの在庫ボックスを開けた時に、この塊が目に入って『これ使えるんじゃない?』と試してみたんです。
結果……。
どうしましょう……、悔しいくらいすごく使い勝手最高なんですけれど
私が買った頃はこの50枚セットで150円くらいでしたし、1回この両面テープのひとかけら(もしくはそれをサイズカットして半分とか)を充填したら10㎝四方のスペースを余裕でペインティングできるほどの持続力です。
もちろん、ドリルに移ってしまうことはありませんので、ペインティング後のお掃除の手間もなし。
でも、今はバウアー夫人のキャンバスの粘着力が弱くてこれも若干負けちゃうので、相性のいいキャンバスに使っています。
相性さえよければ実はこのネイルチップ用の両面テープが一強かもしれませんw
こんなに投資してあれこれ試してみた結果、なんと一番安いものが私にとって一番使い勝手よいという結果
なんとも深い沼の縁に立ってしまった気がします
それも楽しいね