バッハシール1.5 キルンベルガーに近い調律です。
このピアノも1920年頃製作、ピアノの時代に合った調律です。
ショパンの時代、ほぼこの調律に近かったでしょう。
大人の生徒さんの一言・・・・
「あ~、この調律でショパン弾くと幸せ~~」
でしょう?(*^_^*)
この教室に来て、良かったでしょう?うふふ
♯の多い和音が、少し歪んだ響きで何とも美しいです。
今日のレッスン、ショパンのワルツ、op69-2
https://www.youtube.com/watch?v=SUtP79EYkIw
(すみません。31分32秒から聴いて下さい)
試行錯誤しつつも、頑張ってずいぶん仕上がってきて楽しみです(*^_^*)
この曲、一番最初の右手の♯ファの音が、一瞬、はかなく漂うようで、何とも言えません。
とても意味のある大事な音です。
では、この♯ファと次の左手のシの音の持つ意味を、考えてみましょうネ。
楽譜を読み解く、ほんの一例です。
この曲は、ロ短調(h-moll)で書かれています
ロ短調の音階です。(旋律音階をあげておきます)
最初のこの、はかない右手の音は、♯ファ、音階の5番目の音です。
(2小節目の1拍目、3小節目の4拍目にあります)
音階の5番目の音、ドミナント、は音階の最初の音に代表される、トニックに進む役割があります。
ロ短調(h-moll)である事が解れば、この音が進む方向が、ある程度予測できます。
けれど、この曲、この音だけを最初に聴いたほんの一瞬、
この曲が何調で、何番目の音か、つまり役割や方向性が、わからないはずです。
♯ファ~・・・・・?
しかも最初のこの音は、3拍子の3拍目、
指揮棒が上にあがる上拍・・・つまり、ふわ~っ
「え?」 と漂い、問いかける音です。
ほんの一瞬でも、この音の後「?」が欲しいのです。
アクセント(>)で強くとか、しっかり弾く音ではないのです。
この>は、表情をつけて、と解釈すると解りやすいでしょう。
この♯ファの音は次の1拍目にかけてタイで、弾きなおされません。
その時弾かれるのが、次の1拍目、左手のシ
ロ短調の音階の一番最初の音、主音が現れます。
この瞬間、♯ファがドミナントで、この曲がロ短調である事が解ります。
この左手のシの役割
漂っている♯ファに、そっと沿うように、静かに手をさしのべる音です。
「一緒に行く?」みたいな・・・
♯ファはタイで伸ばされているから、漂ったままです。
タイでなく休符だとしたら、全く雰囲気が違ってきます。
(誰ですか?無造作に切っちゃう人!怒る!)
この左手のシは、漂ったままの右手の♯ファの音に寄り添う音です。
あくまで寄り添い手を差し伸べる音であり、強くリードする音ではありません。
ところが1拍目、♯ファがタイなので、弾き直す必要がありません。
なので全神経、離れた左手のシに向いてしまう方が多いです。
その瞬間、♯ファは、地に落ち、残念な事になります。
左手のシが、そっと入った時に、右手の♯ファが漂ったままでいなくてはいけません。
もちろん、妄想とか情景を思い浮かべて良いのです。
歌いたい様に歌って良いのです。
でも、ショパンがどんな風に弾いて欲しかったのか?
読み解こうとする事が大切で、その為にはルールを知る必要があります。
そうでない演奏は、根拠のない自己主張に終わります。
それがいけないとは言いませんが、私は残念に思います。
漂う様な音、寄り添う様な音を出すのは、大変難しいです。
当然、練習も必要です。
ほんの少し、ショパンの声に耳を傾けてみましょう。
ショパンは煌めく様な宝石の様な作品を沢山残してくれました。
遠い昔に亡くなったショパンと作品の中で対話ができる。
とっても素敵ですね(*^_^*)