ピアノ愛好家の方達とお話する機会がありました。
話題になったのは、アマチュアコンクール
毎年の様に先生に勧められ当然の様に受けていた方。
今年は自分の意志で「お休みする!」という決意表明
それまでの心の迷いをお話してくれました。
曲を用意するのに半年余かかる事、
どうしてもコンクールを意識して選曲、練習してしまう事、
自分の弾きたい曲や演奏から、少しずつ離れてしまう事への焦り
最後の決意に至ったのは、ご家族の言葉だったそうです。
「もっと幸せそうに弾いてよ~」・・・練習つらいですから(笑)
アマチュアコンクールの場合、全国から多くの方々が参加されます。
審査員の先生の価値観も様々です。
公平な審査基準も必要になります。
「ある程度の難易度の曲を、ミス少なく演奏できる事」
ある程度の難易度、とされる曲を選ぶ必要があります。
そして、速く正確に弾ける!というPRも必要でしょう。
(これが様々な問題の原因なのですが、又別の機会に)
多種多様な価値観がある今日、解釈の問題も大きく影響します。
審査員の解釈が別れやすい、バロックや古典は怖いです!
と仰ってました。
こんな例がありました。
バッハのフランス組曲のアルマンドのテンポが遅すぎる、
という理由で格段に低い評価をつけた審査員がいたそうです。
本番自体ではありませんが、本番の数日前、実際私も聴きました。
少し遅めではありましたが、アルマンドの雰囲気を壊すほどでもないと思いまし
た。
むしろそのテンポが醸し出す寧さに、好感を感じました。
「舞曲には相応しいテンポがある」・・・確かにこれは当時の原則です。
けれどバッハの時代、テンポの慣習は残ってますが、既に様式化されています。
これに合わせて踊った訳ではありません。
又残響の短いチェンバロでなく、現代ピアノでの演奏です。
調律も平均律、バッハの想定外の響きです。
人により解釈が違うのは当然です。
気になるのは、テンポの解釈の違いが、この低い評価の原因なのか?
という事なのです。
又別の件です。
「シューベルトはロマン派です。もっと表現の幅を広げて弾くと良いです」
という評価もあったそうです。
これも正確な文章でなく、本人の話だけです。
時代的にシューベルトをロマン派と簡単に言う事には大変抵抗があります。
審査員により解釈が違う事はあるでしょう。
審査員が参加者に「何をどう見直すべきだと伝えたかったのか」
肝心の本人に伝わっていない事が気になります。
質問するのも良いでしょうね(^^)
私は本番での演奏を聴いた訳ではなく、講評も直接読んでいません。
講評を受けたご本人の話だけですので、その点ご了承下さいね。
ここでは、講評内容の良悪しを問題にしているのではありません。
肝心の参加者本人に、講評の主旨がきちんと伝わっているか。
参加者に、どこをどう検証すべきか解る様に考慮され書かれているか。
あくまで演奏の講評(時には感想)としてだけ書かれているのか。
つまり講評内容をその様な視点からも、検証する事が大切だと思います。
コンクールを否定するのでなく、自分の為に上手に遣って欲しいのです。
自分の演奏にどんな評価がつくのか、恐れず挑戦するのは良い事です。
又プレッシャーの中、楽しんで演奏できる為には良い練習の場でもあります。
そしてこの様なコンクールにより、裾野も広がります。
評価を真摯に受け止め、指摘された事を整理する事が必要です。
すぐに取組むべき指摘、今は消化できないから先送りすべき指摘、
最終的には、価値観の違いとして解決する指摘もあるでしょう。
1年間の半分以上を練習や準備に要します。
ご自身のピアノライフに上手に利用し、振り回されない事が大切です。
予想より評価が低くても落ち込まない様に!
良い結果の時は、大喜び!
「あなたのピアノを聴いていると幸せになる!」
ご家族や友人、そして何より、弾いているご本人が幸せになれる演奏を目指して下さい。
これからシーズンです。参加される皆様、頑張って下さいね。