ピアノ・・・大人のピアノ、音律の世界を体験 | 八王子高尾 ピアノ教師 の日記

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

今週末、大人の生徒さんの2名と課外レッスン(*^_^*)

大人のレッスン、時に楽しく知識を広めていきたいです。



一緒にユーロピアノさん主催の下記のイベントを覗いてみます。

http://www.euro-piano.co.jp/event/80220141005/

調律、音律のお話です。

ミーントーンとキルンベルガーに調律された鍵盤楽器で、バッハやモーツァルト等を演奏して下さいます。



音律?ミーントーン?キルンベルガー?





となるので、で生徒さんには、予備知識が必要です。

頑張って一夜漬けで資料作りました(汗)



以下、その一部です。


私達の弾く現代ピアノは12平均律で調律されています。

1オクターブの中に白鍵と黒鍵、12ありますね。


この調律法が広まったのは諸説ありますが、19世紀後半?でしょうか。

ドビュッシーの時代あたりとも言われます。

ショパンが亡くなったのが1849年。



私達が普段演奏する作品の多くが、12平均律を想定して書かれていないのです。

けれど私達は12平均律の現代ピアノで演奏するのです。



余談ですがバッハの平均律クラヴィーア曲集

J.S.Bach  
Wohltemperiertes Klavier (原題  Das Wohltemperirte Clavier)

は平均律ではないの?と質問されます。



wohltemperiert(e)とは『よく調整された音律』という意味。、

諸説ありますが、全調が演奏できる様に調律されている・・・

だそうで、12平均律とは考えにくい様です。



では、それまではどういう調律なの?

なぜ、平均律を昔は使わなかったの?





大変大雑把な説明ですが、


弦の太さが同じ場合の弦の長さの比率。

1オクターブ 2;1


完全5度(例 ド→ソ) 3:2


これが最も美しいとされる純正な比率です。


セントという単位を用いて表します。半音100セントです。


1オクターブが1200セント、

これは現代ピアノ(平均律)も同じ


完全5度(例 ド→ソ)702セント

平均律では700セント




ピアノの鍵盤で、ドから始めて完全5度ずつ上げていきます。

おっと!

鍵盤足りなくなるので、途中何度かオクターブ下げます(笑)

ド、ソ、レ→・・(途中省略)

♯ファ、♯ド、♯ソ、♯レ、♯ラ、♯ミ、♯シ



この♯シはピアノの鍵盤ではドです。
ド~ソの純正な702セントを強引に700セントにするからです。



純正の702セントで重ねると、♯シはドより24セント、高くなります。

半音100セントに対し24セントのズレは大きいですね。


けれど中世の時代、教会で神聖とされる純正の5度は大切です。

なので、ズレをどこで解消するか、が問題になります。





又、その後和音という概念が出てくると純正の3度も大切になってきます。

ド→ミ は純正では386セント

平均律(現代ピアノ)では400セント



純正のド~ミの響きは本当に美しいです。



こうして生じるズレを何とか解消しなくてはなりません。

あまり使わない音に押しこめたり、少しずつズラしたり・・・

ミーントーン、キルンベルガー等、

音楽、特に鍵盤楽器の発展と共に、生まれた調律法なのです。



平均律は・・・

純正な響きを捨て、音のズレの解消を最優先した調律法なのです。

鍵盤楽器や音楽の発達とともに、ズレや唸りで使えない音があると困るのです。

トリル等の多用により、純正な響きの重要性も減ったのでしょう。



バッハ、モーツァルト、ショパン等々

もっと美しい響きだったはずです。

平均律の現代ピアノでは、味わえないハーモニー。

調律や楽器の歴史を辿り、その当時の調律法を実際に体験させて下さいます。


時には、失われた美しい響きに心をよせてみたいです。

実は私が一番楽しみです・・・(*^_^*)