遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
4日、ニューイヤーコンサートにソロとソプラノ伴奏で出演させて頂きました。
ソロの曲目はラヴェル「ラ・ヴァルス」
この曲は作者自身でオーケストラ、2台ピアノ、ソロピアノが書かれてます。
何度か2台で演奏した経験があり、憧れの曲でもありました。
2台に比べソロは技術的に難しい事は覚悟していました。
が予想外の壁にぶつかりました。
2台で表現できない何かに惹かれてソロで弾きたいと思ったのに、それがわからない。
どんなに練習を重ねても「違う!」という違和感がぬぐえないのです。
こうなると蟻地獄、簡単なフレーズすら弾けなくなります。
本当に何も弾けなくなり、音楽性と技術は一心同体なのだと実感します。
どう弾きたいのか見失ったら、何も弾けなくなります。
誰の演奏を聴いても素晴らしいけど違う!
この悶々は数か月続き、本番で何も弾けなくなる夢を何度も見ました。
本番はせまり、解決しなくても弾き続けるしかないのです。
何がイヤって、これが一番孤独でイヤ!
たまたまラヴェルのソナチネを耳にしました。
この曲、私は1楽章が一番好きです。
古き雅な工芸品を昔を微笑ましく想い出して慈しむ様な繊細な世界。
あ~、私がソロで弾きたいと思った要素はこれだ・・・
2台では表現出来ないこの曲の一面「繊細な優雅さ」
それは例えばシードマイヤーの美しい音に幼少から触れていた事。
子供時代に、父が水の戯れ、ラ・ヴァルス等を聴かせてくれていた事。
その他様々な経験により作られていったものなのでしょう。
ピンときたのが本番2週間前!
どうしていつも神様は、こうも本番直前に舞降りて来るのでしょう。
(それに悶々としないと神様は来てくれない)
とにかく1回でも多く弾くしかありません。
今年はお年賀状も何もかも、皆様に大変失礼してしまいました。
もう、とにかく追込みに必死でした。
お陰様で無事に本番を終える事が出来ました。
「ピアニシモがとても美しくて魅かれた」という感想を頂きました。
答えが見つかって表現したい事が一応伝えられたかと思います。
が同時にこれがスタートです。
多くの名ピアニストが演奏している曲を、私ごときが敢えて弾く必要性などありません。
でも「弾きたい」と切望し、演奏する機会を頂き聴いて頂ける。本当に幸せです。
何かに共感し「こう弾きたい」という心が一番大切なのだと実感します。
本年も皆様にお世話になりますが、宜しくお願い致します。
魅惑的で猥雑なグールドの世界
http://www.youtube.com/watch?v=BS0i9aCGclc&feature=related
若々しいユジャ・ワンの世界
http://www.youtube.com/watch?v=Jsm-HaRwI2I