ピアノを弾く者として、自分の技術不足を思い知らされると悲しくなってしまいます。
これが練習を積む事により、解決する見込みがあるならよいのですが・・・
そうではないから悲しくなるのです。「私には一生かかっても無理・・・」
若き日のポリーニのショパンのエチュードを聴いた時の正直な感想。
「何でこんなに弾けるのよ!もう聴きたくない!」・・・・(ポリーニ様すみません。あまりにスキのない演奏で)
悔しくて封印してしまいたくなるのですね(笑)
技術不足を思い知らされる曲も沢山あります。
一生かかっても思い通りに弾けない曲、特にラヴェルの作品がそうです。
でもこれは封印したいとは思わず、憧れ続けてしまいます。
散々絶望感は経験済みですが、懲りもせずずっと片思い続きなのです。
今も又「水の戯れ」、それから特に「優雅で感傷的なワルツ」に憧れ続けております。
このワルツ・・・・・・・問題はとにかく音色
華やかで高貴で、一音一音が繊細に輝き、お洒落で宝石箱の中の世界で、そしてはかなく消えてしまう様な・・・
はかなくキラリと輝く音、これがとても難しいです。
自分の指先が太く感じられます。これでは冒頭から幻滅です。
もっと針の様な、そんな感覚が欲しいのですが・・・・・。
昔初めてに聴いたのが、サンソン・フランソワの録音でした。ため息が出ました。
「何て綺麗な音なの?」
同じく、とても無理!と思ってもポリーニの「ショパンエチュード」を聴いたときとは違います。
何度も聴いてしまうのです。
(ポリーニ様、本当に申し訳ありません!)
憧れの曲はまだまだ続きます。夜のガスパール・・・・オンディーヌ
あの冒頭の右手の和音の連打による波のさざめき、微かに聴こえる悲しい歌声
はかなさに気が遠くなります。
ため息がでる程の美しい・・・・音・・・・・
一生かかって求めても、きっと出せない音。・・・・でもそんな作品に出会えて幸せです。