最近私が賢人だなあと思える人は、本田直之氏と東大大学院経済学研究科の伊藤元重教授。
本田氏の著作からは、「ハッとさせられる」「目から鱗」というような、個人としての多くの気付きが得られる。経験と実践を的確に理論化するアプローチがそこにはあり、「ああ、だから出来なかったのか」「こう変えなくちゃいけないのか」というのが短時間でわかる。
伊藤教授からは専門家としての良心を感じる。伊藤教授は学術書も多く出版しておられるが、広く一般に経済を解き明かす著作にも積極的に取り組んでおられる。『あらたにす』 のコラムからも、経済学の基本を押さえながら、学問をどう現実に役立てるかというスタンスが滲み出ている。諸事他人事のエコノミストとは一線を画す。
全く異分野のお二人だが、共通点は「基礎を端折らない」という点にあるのではないかと思う。とかく基礎も覚束ないのに、応用問題を解きたがる人間が多いが、結果として基礎を軽んじる人は、応用問題を前にして、同じ過ちを繰り返す(勉強と同じこと)。
基礎を端折らず、現実に役立てるというスタンスを持ち続けることは、賢人から学べる最大のことではないかと思う。
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